こんにちは、いちもくです。
あなたは、なぜメルカリを使い、なぜLINEで友人と連絡を取り合うのでしょうか?
その何気ない行動の裏には、実は巧みなマーケティング戦略が隠されているかもしれません。
「なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか?」は、身近な商品やサービスを例に、人間の深層心理に訴えかけるマーケティングの秘密を解き明かした本。
購買行動の裏に潜むヒントを知りたい方必見の一冊です。
本書の要点
- 男女の脳の違いに着目したマーケティング分析
- 日本人の心を掴むサービスの共通点
- ヒット商品を生み出す「小さな習慣」への着眼
なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか?の必読ポイント
男女の脳の違いに着目したマーケティング分析
本書では、冒頭から読者の興味を惹きつける事例として、フリマアプリの雄である「メルカリ」と「ヤフオク」の比較を取り上げています。
男性は「競争」を好み、自分の知識や能力を試したいという欲求が強い生き物です。
一方、女性は「共感」を重視し、安心できる空間でコミュニケーションを取りながら買い物を楽しみたいと考える傾向があります。
ヤフオクのオークション形式は、まさに男性の競争心を刺激するシステムと言えるでしょう。
少しでも安く落札したい、ライバルに勝ちたいという気持ちが、男性をヤフオクの世界に引き込みます。
一方、メルカリは女性にとって心地よいコミュニケーション空間を提供することに成功しました。
出品者と購入者がコメント欄でやり取りしたり、お互いを評価したりするシステムは、まるで井戸端会議のような楽しさがあります。
また、メルカリは出品のしやすさ、商品の探しやすさなど、ユーザーインターフェースにも女性が使いやすいように工夫を凝らしています。
このように、メルカリとヤフオクは、男女の脳の違いを意識したマーケティング戦略によって、それぞれのユーザー層を獲得してきたのです。
日本人の心を掴むサービスの共通点
「なぜLINEはこれほどまでに日本人の心を掴んだのか?」
本書では、この疑問に対する答えを、日本文化との関連性から解き明かしていきます。
LINEの特徴の一つに、スタンプ文化があります。
日本では古くから、絵文字や顔文字を使って気持ちを表現する文化が根付いていました。
LINEのスタンプは、この日本独自の文化を巧みに取り入れたことで、ユーザーに親しみやすさと感情表現の豊かさを提供することに成功したのです。
また、LINEは単なるメッセージアプリではなく、ニュースやクーポン情報、ゲームなど、様々なコンテンツが楽しめるプラットフォームへと進化を遂げました。
これは、日本人が「便利さ」と「楽しさ」を同時に求める国民性を持っていることを意識した戦略と言えるでしょう。
LINEの成功は、単なる技術革新によるものではなく、日本文化への深い理解に基づいたマーケティング戦略によって実現したのです。
ヒット商品を生み出す「小さな習慣」への着眼
エバラ食品工業から発売されている「プチッと鍋」は、鍋つゆの概念を覆す画期的な商品として大ヒットしました。
その成功の背景には、どのようなマーケティング戦略があったのでしょうか?
本書では、「プチッと鍋」の開発秘話を紐解きながら、「小さな習慣」に着目することの重要性を解説しています。
従来の鍋つゆは、家族全員で食べることを前提とした大容量のものが主流でした。
しかし、少子化やライフスタイルの変化に伴い、一人暮らしや夫婦二人世帯が増加し、従来の鍋つゆは使い切りにくいと感じる人が増えつつありました。
「プチッと鍋」は、このような社会の変化を捉え、「一人分の鍋を手軽に食べたい」という消費者の潜在的なニーズを掘り起こすことに成功しました。
一人鍋という新しい食習慣を提案することで、鍋つゆ市場に新たな風を吹き込んだのです。
「プチッと鍋」の成功は、消費者の日常に潜む「小さな習慣」に目を向け、今までにない価値を創造することの重要性を教えてくれます。
さいごに
「なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか?」は、身近な商品やサービスを題材に、マーケティングの奥深さを教えてくれる一冊です。
本書を読めば、普段何気なく利用しているサービスや商品にも、実は様々なマーケティング戦略が駆使されていることに気付かされること、間違いありませんよ。
それじゃ、またね。
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