こんにちは、いちもくです。
現在、世界では3度目の人工知能ブームを迎えています。
でも実際は、人工知能について誤ったイメージを抱いている人が多いのではないでしょうか。
人工知能について報道されているニュースや出来事の中には
- 既に実現したこと
- もうすぐ実現しそうなこと
- 実現しそうもないこと
が玉石混合になっています。
人工知能に関する正しい知識をマンガでわかりやすく学べるのが「マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか」です。
本書を読めば、人工知能とは何か、人間に何をもたらすことができるのかを正しく理解することができます。
今回は、そんな「マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか」の必読ポイントを詳しく解説していきます。
マンガでビジネス書を読むメリット
読書の習慣がない人にとって、難解なビジネス書を1冊読むのは結構大変なこと。
読むだけでも大変なのに、本の要点をつかんで実践するとなると、かなりハードルが高いものです。
そんな読書が苦手な人にぜひおすすめしたいのが、ビジネスコミックを活用すること。
ビジネスコミックとは、難解なビジネス書をマンガでわかりやすく解説した本です。
短い時間でサクサク読めるから、原著を読まなくてもポイントをつかめるのが魅力。
原著を読む前にビジネスコミックでポイントを押さえておけば、原著を読んだときに内容をカンタンに理解することができるんです。
「マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか」のストーリー
主人公は、ソフトメーカー社員の人見知也と、知也の幼馴染の工藤心。
知也は会社でAIの新規事業を立ち上げることになったため、人工知能研究の第一人者である、心の叔父・工藤豊久に会いに行くことにしました。
知也と心が訪れた場所は、アーティフィシャル・インテリジェンス・シティ。
産学協同の研究機関で、人工知能のモデル都市です。
街全体で最新の人工知能開発を研究しており、それを実際に導入したテストが行われている場所でした。
工藤教授に紹介されたのは、助手の能年藍。
なんとも不思議な雰囲気を身にまとった女性です。
知也と心は、藍に案内されてシティ内を見学します。
しかし途中で、藍がつけている腕のベルトに異変が発生。
これがないとわたし・・・
と、慌ててその場を立ち去る藍。
果たして藍は何者なのか。
そして知也と心は、アーティフィシャル・インテリジェンス・シティでいったい何を見ることになるのでしょうか。
「マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか」の必読ポイント
人工知能は「本当の意味で」完成していない
現在、世の中には
- 人工知能を搭載した商品
- 人工知能を搭載したシステム
が急速に増えています。
でも本当の意味での人工知能は、実はまだできていません。
ここでいう「本当の意味で」とは、
人間とすっかり同じように考えるコンピュータがまだできていない
ということです。
つまり現在人工知能と呼ばれているものは、
人間の知的な活動の一面を真似している技術
でしかないんです。
人工知能の進化は目覚ましいものがありますが、それでも人間の持つ知能ははるかに奥深く、いまだ手の届かないところにあります。
私たちが世界を認識し、思考し、行動する根本原理は何なのか。
それは依然としてよくわかっていないんです。
第3次AIブームの始まり
これまで人工知能研究は「ブーム」と「冬の時代」を繰り返してきました。
第1次AIブームと言われているのは、1950年代後半から1960年代にかけて。
この時代のAI研究は
- 推論
- 探索
が中心です。
「推論」は、人間の思考過程を記号で表現して実行するもの。
そして「探索」の研究で最もメジャーなものといえば、将棋や囲碁などゲームへの活用です。
当初は順調だった人工知能研究でしたが、第1次AIブームは長く続きませんでした。
その理由は、この時代の人工知能は、非常に限定された状況でしか問題が解けなかったから。
迷路やパズルなど、ルールが明確に定義された問題は解決できても、現実で起こる複雑な問題は解決できませんでした。
そうした失望感から、第1次AIブームは下火になっていったんです。
しかし1980年代に入り、人工知能研究は再び勢いを取り戻しました。
第2次AIブームの到来です。
そんな第2次AIブームを支えたのは「知識」でした。
たとえば、弁護士の代わりをしようと思えば「法律に関するたくさんの知識」を入れておけばい。
それによって、人工知能は判例に従った法律の解釈ができるだろうと考えたのです。
しかしこの第2次AIブームでも、大きな課題が立ちはだかりました。
それは
人間ならだれでも知っているような「常識レベルの知識」も、すべて「記述」「管理」する必要がある
からです。
人工知能に「知識」を入れることで能力向上を図ってきましたが、それは質問の「意味」を理解していたわけではありません。
人工知能が一般常識を処理できるようにすることは、非常に困難だったのです。
しかし、1990年代後半から2000年代にかけて、インターネットが爆発的に普及し、膨大なデータを手に入れる環境が整ったことで状況が変わりました。
ビッグデータを用いた「機械学習」が発展していったのです。
この機械学習と「ディープラーニング」という新しい技術が重なり、3度目のAIブームが幕を開けました。
最近のニュースでも
- 将棋電王戦による人工知能の勝利
- シンギュラリティに関する議論
など、人工知能に関するさまざまな出来事が重なり、第3次AIブームの波はさらに高くなっています。
シンギュラリティとその先の未来
2014年に、理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士は
完全な人工知能を開発出来たら、それは人類の終焉を意味するかもしれない
と語っています。
これは
人工知能が自分の意志を持って自立し、自分自身を設計しなおすようになるかもしれなくなったときには、人類は太刀打ちできない
という危惧です。
そうした議論の中で最も極端なものが、シンギュラリティと呼ばれるものです。
シンギュラリティとは、人工知能が自分の能力を超える人工知能を自ら生み出せるようになる時点のこと。
自分の能力を上回るものが作れるようになったとき、その人工知能はさらに賢いものを無限に作り続け、圧倒的な知能がいきなり誕生する、というストーリーです。
もしも本当にシンギュラリティが訪れたとしたら、その先は誰にも予測することはできません。
人間には到底理解できないようなレベルに達する可能性があります。
そんなシンギュラリティの先には、人工知能が人類を征服する未来があると悲観する人たちもいます。
でも冷静に考えれば、人工知能が人類を征服したり、自らの力で人工知能を作り出したりという可能性は、現時点では到底考えられません。
なぜならば、現在ディープラーニングで起こりつつあることは
世界の特徴量を見つけ、特徴表現を学習すること
だからです。
人工知能が自らの意志を持ったり、人工知能を設計しなおしたりということは考えにくいでしょう。
なぜならば、たとえ知能をつくることができたとしても、生命をつくることは難しいから。
自らを維持し、複製できるような生命ができて初めて、
- 自らを保存したい
- 自らの複製を増やしたい
という欲求が生じ、それが「征服したい」という意思につながるからです。
生命の話を抜きにして、
人工知能が勝手に意志を持ち始めるかもしれない
と危惧するのは、現時点では非常に滑稽なことなんです。
さいごに
現在、世界では3度目の人工知能ブームを迎えています。
でも実際は、人工知能について誤ったイメージを抱いている人が多いのではないでしょうか。
人工知能について報道されているニュースや出来事の中には
- 既に実現したこと
- もうすぐ実現しそうなこと
- 実現しそうもないこと
が玉石混合になっています。
人工知能に関する正しい知識をマンガでわかりやすく学べるのが「マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか」です。
本書を読めば、人工知能とは何か、人間に何をもたらすことができるのかを正しく理解することができますよ。
それじゃ、またね。
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