こんにちは、いちもくです。
「あれもこれも手をつけて、結局どれも中途半端……」
「頑張っているのに成果が出ない……」
そんな悩みを抱えている人は、「要領が悪い」のではなく、単に「やることが多すぎる」だけかもしれません。
本書『やることを8割減らすダンドリ術』は、外資系企業で培ったスマートな働き方をベースに、「頑張らなくても結果が出る」タスク整理術を伝授してくれる一冊。
やらなくていいことを見極め、本当に大切な2割に集中すれば、人生はもっと軽く、豊かに変わります。
本書の要点
1. 成果を出したいなら、「8割やらない」ことを目指せ
2. 「やらないことリスト」をつくり、不要なタスクを可視化しよう
3. タスクの切り替えコストを下げて、集中力と時間を守ることが重要
4. 「完璧主義」を手放し、変化を受け入れる柔軟性を持ち、人に頼ることを覚えよう。
『やることを8割減らすダンドリ術』の必読ポイント
成果を出したいなら、「8割やらない」ことを目指せ

本書のキーメッセージは、「やることを減らせば、成果はむしろ上がる」という逆説的な働き方改革です。
著者が外資系企業で得た気づきは、「真面目に頑張っている人ほど、やらなくていいことにまで手を出してしまう」という日本人の特性でした。
特に印象的なのは、パレートの法則(2:8の法則)を応用した考え方。
「やること」のうち本当に成果につながっているのは2割程度で、残り8割はムダ、もしくは他人に任せるべき仕事かもしれない。
つまり、いかに“8割のムダ”を削ぎ落とし、“本当に必要な2割”に集中できるかが、仕事も人生も軽やかに進める鍵なのです。
そのためには、「今やっている仕事は、本当に自分がやるべきことか?」と立ち止まって問い直す勇気が求められます。
「やらないことリスト」をつくり、不要なタスクを可視化しよう

「やることリスト」はよく目にしますが、本書が提案するのはその逆。
「やらないことリスト」です。
これは、無意識に引き受けているムダな仕事を明確にし、自分のキャパシティを守るための手段です。
たとえば、完璧なメール返信を目指すのをやめ、「早くレスする」ことを優先するといった小さな改善も、十分「やらないことリスト」に含まれます。
また、「予定は変わって当たり前」と心得ることで、柔軟性が生まれ、精神的な余裕も確保できます。
さらに、本書では「紙にメリット・デメリットを書き出す」といったアナログな方法も紹介されています。
シンプルながら、自分の頭の中を整理し、「これは本当にやるべきか?」と判断を下す手助けになります。
タスクの切り替えコストを下げて、集中力と時間を守ることが重要

仕事をしていると、複数の業務を並行して進めることがよくあります。
しかし、それが非効率の原因になっていることも少なくありません。
本書では、こうした“マルチタスク”の弊害を「切り替えのコスト」と表現しています。
たとえば、メール対応の合間に資料作成、さらにチャットの返信……というようにタスクを次々と切り替えていると、そのたびに集中力が途切れ、パフォーマンスが落ちてしまいます。
著者は、「ある程度まとまった時間を、ひとつの作業にあてる」ことの重要性を強調しています。
そのための方法として、「ざっくりとした時間割を決める」ことや、「細切れ時間の活用」が紹介されており、忙しいビジネスパーソンでも実践できる工夫が満載です。
また、トラブル対応にも柔軟に対処できるよう、「プランB」をあらかじめ用意しておくことも提案されています。
完璧主義から抜け出し、「うまくいかなかったときの選択肢を持っておく」という発想が、結果的に行動のスピードと安心感を高めるのです。
「完璧主義」を手放し、変化を受け入れる柔軟性を持つ

日本人は真面目で責任感が強い人が多く、「完璧主義」に陥りやすい傾向があります。
しかし、常に完璧を目指すと、時間とエネルギーを過剰に消費し、疲弊してしまう原因になります。
本書では、「完璧」よりも「完了」を重視することの大切さを説いています。
まずは70%の完成度でタスクを終わらせ、必要に応じて修正していく方が、結果的に早く効率的に仕事を進めることができます。
また、予定通りにいかないことや、予期せぬトラブルが発生することは当然のこと。
そういった変化に柔軟に対応し、必要に応じて計画を修正していくことも重要です。
そして、どうしても抱えきれないタスクは、同僚や上司に相談し、協力を仰ぎましょう。
人に頼ることは決して悪いことではなく、チーム全体の生産性向上にも繋がります。
さいごに
『やることを8割減らすダンドリ術』は、「要領の良さ」や「時間管理のうまさ」は、先天的なものではなく、ちょっとした工夫と考え方の転換で誰にでも身につけられるスキルであることを教えてくれます。
一番の学びは、「頑張ること=成果」ではないという事実です。
むしろ、「頑張りすぎない」ことで、自分の能力を最大限に発揮できる。
本書はそんな新しい働き方、生き方へのヒントを、具体的なノウハウとともにやさしく教えてくれる一冊です。
やることを増やすのではなく、「やらなくていいことを減らす」。
そのシンプルな習慣が、あなたの仕事と人生を劇的に変えてくれるはずです。
疲れやすい、成果が出ない、いつもバタバタしている――そんな悩みを抱えている人にこそ、手に取ってもらいたい一冊となっていますよ。
それじゃ、またね。




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