こんにちは、いちもくです。
「良いアイデアが浮かばない」「頭の中が整理できない」「創造性を高めたい」…そんな悩みを抱えていませんか?
今回は、そんな悩みを解決へと導く、半世紀以上にわたり読み継がれてきた名著、川喜田二郎著「発想法 改版 創造性開発のために」をご紹介します。
本書は、文化人類学者である著者が、長年のフィールドワークと研究の経験から生み出した「KJ法」という画期的な発想手法を解説した一冊。
KJ法は、一見複雑に見える情報を整理し、そこから新しいアイデアや解決策を生み出すための強力なツールです。
アイデア発想に悩むビジネスパーソンやクリエイターにとって、必読の一冊となっています。
本書の要点
1. KJ法とは何か―単なる整理法にとどまらない創造の技法
KJ法は情報を「空間的に配置」し、アイデアのつながりや構造を視覚化する手法。
カード整理は途中段階にすぎず、最終的には文章化まで含む。
2. 「図解化」と「文章化」の二段階プロセス
KJ法の核心は「空間配置による図解化」。
データの親和性を活かしたグループ化や視覚的なつながりの発見が、独創的な発想を促す。
3. あらゆる場面で役立つKJ法
KJ法は単なる「発想法」にとどまらず、会議運営、調査分析、学術論文執筆など、多様な場面で効果を発揮する。
「発想法 改版 創造性開発のために」の必読ポイント
KJ法とは何か

KJ法とは、一見バラバラに見える情報同士を、関連性や類似性に基づいて結びつけ、構造化していくことで、隠れたパターンや意味を見つけ出す手法です。
KJ法の根幹にあるのは、雑多な情報を「ただ整理する」のではなく、「新しい意味や関連性」を引き出すこと。
単なる機械的な分類ではなく、データの持つ本質的な意味を丹念に読み解き、そこから新たな洞察を導き出すプロセスこそがKJ法の神髄です。
「図解化」と「文章化」の二段階プロセス

KJ法の特徴的なプロセスは、「A型」と「B型」の2段階から構成されています。
A型は「図解化」のプロセスです。
カードに記録された情報を空間的に配置し、グループ化し、それらの関係性を視覚的に表現します。
この過程で、データの中に潜む本質的なパターンや構造が浮かび上がってきます。
B型は「文章化」のプロセスです。
図解化された情報を論理的な文章として再構成します。
これにより、発見された知見を他者と共有可能な形に変換するのです。
あらゆる場面で役立つKJ法

KJ法は、単なる情報整理の手法ではありません。
会議やプレゼンテーション、研究開発、教育現場など、あらゆる場面で活用できる汎用性の高い手法です。
本書で述べられている「会議運営の効率化」「質的データ分析」「創造的な論文執筆」は、今日の多様なシーンにおいても有効です。
特に、デザイン思考やUXリサーチで用いられる「アフィニティ・ダイアグラム」は、KJ法の手法を現代風に応用したものです。
また、KJ法の持つ「視覚的思考」の重要性は、デジタル時代においても色褪せません。
現在では、付箋ツールやデジタルホワイトボードを活用することで、オンライン環境でもKJ法を実践できます。
これにより、チームのコラボレーションが一層促進され、創造的な成果を生む手助けとなるでしょう。
さいごに
『発想法 改版 創造性開発のために』は、KJ法の本質を余すところなく解説した名著です。
50年以上前に書かれた本書には時代的な古さもあるものの、その核心部分である第3章の内容は今なお輝きを放ちます。
情報をただ整理するのではなく、新たな洞察を生む技法としてのKJ法を学べば、仕事や日常の課題解決にも大いに役立つでしょう。
創造性を高めたい全ての人におすすめの本ですよ。
それじゃ、またね。




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