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【書評】お金は寝かせて増やしなさい

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こんにちは、いちもくです。

個人投資家にとっては、個々の株式を売却したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと待っている方がはるかに良い結果を生む

と言われたら、あなたはどう思いますか?

もしかすると、よくあるトンデモ本に書かれている、怪しげな情報だと感じたかもしれません。

でもそんな

「お金は寝かせておくだけでいい」

という内容が紹介されているのは、1973年に初版が発行され、今もなお世界中で読み継がれる超ロングセラー本「ウォール街のランダム・ウォーカー」です。

そんな「ウォール街のランダム・ウォーカー」に書かれたノウハウを、今から15年以上前に日本で実践してきたのが、水瀬ケンイチさん。

その実践記は「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」というブログで公開されています。

日本には、インデックス投資の長期実践者がまだほとんどいないのが実情。

だからこそ、水瀬ケンイチさんの実践記は大変貴重なんです。

今回は、そんな水瀬ケンイチさんが書かれた「お金は寝かせて増やしなさい」の必読ポイントを詳しく解説していきます。

 

インデックス投資とは

インデックス投資

本書では「ウォール街のランダム・ウォーカー」で推奨されている

世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること

を、インデックス投資と呼んでいます。

インデックス投資の魅力として

  1. 手間がかからない
  2. 実は世界標準のスタンダードな投資法
  3. お金の基礎知識として日常生活に役に立つ

という3つが挙げられています。

 

手間がかからない

世の中にはたくさんの投資法があります。

基本的には、投資対象銘柄を選択し、タイミングを見て売買することで利益を得ようとするものです。

でも、インデックス投資では銘柄選択をする必要がありません。

投資タイミングをはかる必要もないんです。

基本的には、世界中の株や債券に分散したインデックスファンドを、毎月定期的に同じ金額を積み立てて、あとは寝かせておくだけ。

つまり、まったく手間のかからない投資法なんです。

 

実は世界標準のスタンダードな投資法

インデックス投資は、金融のプロである世界中の年金基金や信託銀行、生命保険会社などの機関投資家の間で、スタンダードな投資用として採用されています。

たとえば2017年時点では、公的年金を運用する日本最大級の機関投資家「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」の運用資金145兆円のうち、77%を占める112兆円がインデックス運用されています。

金融のプロの間では、インデックス運用は世界標準のスタンダードな投資法なんです。

 

お金の基礎知識として日常生活に役に立つ

企業によっては、自分で運用商品を選ぶ確定拠出年金を採用しているところも増えています。

この確定拠出年金の研修テキストは、ほとんどそのままインデックス投資の教科書として活用できるんです。

また、近年増えている金融詐欺についても、インデックス投資の標準的なリターン水準を知っていえば、詐欺師がうたう

  • 確実に年利10%
  • 10年で10倍になる

などという高リターンが、あり得ないインチキであることがすぐにわかるはずです。

インデックス投資を学べば、お金の基礎知識のひとつとして、日常生活でも役立つことが多いんです。

 

インデックスファンドとは

インデックスファンド

インデックス投資とは、

世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること

です。

では、インデックスファンドとはいったい何なのでしょうか?

インデックスファンドは「投資信託」という金融商品の一種です。

投資信託とは、

投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品

のこと。

投資信託は、その運用先が株式や債券になります。

株式や債券の価格変動によって、投資信託の値段は変動します。

だから投資信託は、運用がうまくいけば値上がりして利益を得られますが、運用がうまくいかなかった場合は値下がりして損をすることもあるんです。

そんな投資信託には

  • 小額から購入できる
  • たくさんの銘柄の株式や債券に分散投資できる
  • 運用に携わる金融機関が破綻しても資金が守られている

というメリットがあります。

反対に、

  • 持っているだけで手数料がかかる
  • すぐに大儲けはできない

というデメリットもあります。

投資信託は、小額からたくさんの銘柄に分散投資できて、制度的にも手厚く守られている初心者向きの金融商品です。

一方、手数料がかかるので、できるだけ低コストな商品を選ぶ必要があります。

本書では、そんな投資信託の選び方が分かりやすく、かつ具体的に紹介されています。

 

インデックス投資を始める前に、最低限やっておくこと

家計の状態を把握する

家計

投資を始める前に、絶対にやっておくべきことがあります。

それは、あなたの家計の状態を把握すること。

たとえば、毎月の生活費が収入を超えているような状態だとすると、いわば底に穴が開いているバケツのようなもの。

どんなに効率よく水を足しても、水は溜まりません。

毎月家計簿をしっかりとつけるのが理想ですが、ざっくりとした1カ月の生活費を把握するだけでも十分です。

給料などの収入が入ってから、ちょうど1か月後にそれがいくら残っているかをチェックするだけでも、だいたいの生活費は把握できます。

もしも残高がマイナスならば、それは赤字の家計です。

投資などしている場合ではありません。

まずは生活を見直すことが大切になります。

 

生活防衛資金を貯める

生活防衛資金とは、

リストラ

リストラ

長期入院

入院

災害

災害

など、なにが起きても自分と家族の生活をしっかり守るためのお金です。

目安としては、

生活費の2年分

を、銀行預金などの流動性の高い金融商品で確保しておくことが望ましいでしょう。

生活防衛資金は「年収」ではなく「生活費」の2年分です。

節約して生活費を下げれば、必要な生活防衛資金もぐっと下がるということになります。

生活防衛資金があれば、あなたの生活を守ってくれるだけでなく、心の安定も守ってくれます。

 

自分のリスク許容度を知る

暴落

インデックス投資においていちばん大切なことは、自分のリスク許容度を知ることです。

リスク許容度とは、投資家の許容できるリスク範囲のことで、

資産運用で発生する損失を1年間でどの程度受け入れられるかの度合い

を言います。

言い換えれば「最悪の事態を想定する」ということでもあります。

リスク許容度は、その人の仕事の収入、年齢、家族構成、生活などが関係してきます。

そのため、人それぞれ違って当然。

多少の損失は気にならない

という人もいれば、

1円でも減ったら嫌

という人もいます。

「あなたの100万円がいくらまで減ることを許容できますか?」

という質問に対して

  • 1円も減らしたくない
  • 5万円までなら許容できる
  • 10万円までなら許容できる
  • 50万円までなら許容できる
  • いくら減っても気にならない

というように、結局はあなた自身が考えて投資する必要があります。

自分のリスク許容度を知る1つの指針として

「夜ぐっすり眠れるかどうか」

というものが紹介されています。

 

さいごに

個人投資家にとっては、個々の株式を売却したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと待っている方がはるかに良い結果を生む

と言われたら、あなたはどう思いますか?

もしかすると、よくあるトンデモ本に書かれている、怪しげな情報だと感じたかもしれません。

でもそんな

「お金は寝かせておくだけでいい」

という内容が紹介されているのは、1973年に初版が発行され、今もなお世界中で読み継がれる超ロングセラー本「ウォール街のランダム・ウォーカー」です。

そんな「ウォール街のランダム・ウォーカー」に書かれたノウハウを、今から15年以上前に日本で実践してきたのが、水瀬ケンイチさん。

その実践記は「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記」というブログで公開されています。

日本には、インデックス投資の長期実践者がまだほとんどいないのが実情。

だからこそ、水瀬ケンイチさんの実践記は大変貴重なんです。

お金は寝かせて増やしなさい」を読めば、インデックス投資の入り口から出口戦略まで一気に理解できますよ。

それじゃ、またね。

 

 

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