こんにちは、いちもくです。
決算書を見ても、いったい何が書かれているのか分からないという人は多いのではないでしょうか?
決算書は、その会社の状態を示す成績表。
決算書が読めるようになれば、企業の状態を知ることができるので、取引先の様子を調べたり、株式投資の候補先を選定しやすくなります。
これから決算書の読み方を勉強したいという人におすすめの書籍が、「マンガでやさしくわかる決算書」。
「借方」「貸方」「売掛金」「貸倒引当金」といった専門用語の意味が分からなくても、「似顔絵」と「会計ブロック」を使って、決算書を読み解くコツが学べます。
今回は、そんな「マンガでやさしくわかる決算書」の魅力について詳しく解説していきます。
マンガでビジネス書を読むメリット
読書の習慣がない人にとって、難解なビジネス書を1冊読むのはけっこう大変なこと。
読むだけでも大変ですが、本の要点を理解して実践しようと思ったら、かなりハードルが高いのではないでしょうか。
読書が苦手な人にこそおすすめしたいのが、ビジネスコミックの活用です。
ビジネスコミックとは、難解なビジネス書をマンガでわかりやすく解説した本。
短い時間でサクサク読めるので、原著を読まなくてもポイントをつかむことができます。
原著を読む前にビジネスコミックでポイントを押さえておけば、原著を読んだときに内容を理解しやすくなります。
マンガでやさしくわかる決算書のストーリー
主人公は、大手外食チェーンで働く加藤 誠。
誠の実家は人気のラーメン店で、将来は店を継ぎたいと思っていました。
しかし、実際に店を継いだのは何かと器用な兄。
それでも誠は、実家のラーメン店の味を全国に広めたいという、大きな夢を抱いていました。
就職した会社では、新規事業の外食チェーン店展開に向けて、アンテナショップの経営実験が計画されていました。
誠が企画したのは、「極ウマラーメン」。
誠の企画は社内の最終審査を通過し、ライバルである仁木の立ち上げたイタリアンレストランと競うことになります。
2人はそれぞれのアンテナショップを1年間経営し、その結果次第で正式な新規事業として採用されることとなりました。
そんなとき、自宅に押し掛けてきたのは、公認会計士を目指す幼馴染の小美濃 彩乃(おみの あやの)。
数字アレルギーの誠でしたが、綾乃のアドバイスをもとに、経営に不可欠な決算書の読み方を学んでいきます。
マンガでやさしくわかる決算書の魅力
決算書について、基礎から学べる
決算書を学ぼうとしても、難解な専門用語が多くて挫折してしまう人は多いはず。
でも、決算書を読めるようになれば、その会社の今の状況を理解できるようになります。
そもそも決算書とは、その会社の活動の結果を表す書類。
いわば、会社にとっての通信簿のようなものです。
通信簿であれば、オール3よりオール5の方がいいに決まっています。
取引するのであれば、オール5の会社と取引した方が安心です。
決算書は、商売における「結果」と「過程」を数字で表しています。
1年間の会社の活動結果を表す決算書が、貸借対照表。
そして決算日に至るまでの過去1年間の活動の過程を表す決算書が、損益計算書とキャッシュフロー計算書です。
マンガでやさしくわかる決算書では、この
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュフロー計算書
という3つの決算書の読み方を、基礎から分かりやすく学べるようになっています。
実践的な会計テクニックが盛り沢山
マンガでやさしくわかる決算書には、普段の仕事に活かせる、実践的な会計テクニックが数多く紹介されています。
特に役立つのが「B/S似顔絵分析」。
これは、貸借対照表の比率を「顔」に見立てた似顔絵に置き換えることで、財務状況の安全性を判断するという分析法です。
貸借対照表を読み解くコツは、細かい数字ではなく大きな固まりを見ていくこと。
B/S似顔絵分析法を使えば、その会社の安全性を視覚的に把握することができます。
B/S似顔絵分析法は、次の5つのステップに沿って行います。
- 顔の大きさを見る
- 右目を書き込む
- 左目を書き込む
- 右眉を書き込む
- 左眉を書き込む
まずは、顔の輪郭となる四角形を2つ描きます。
このとき注意したいのは、顔の大きさ。
顔の大きさとは、資産の合計のことです。
すなわち、会社に投下されているお金の総額で、会社の大きさを表しています。
顔の大きさで、まずは会社の規模をつかみましょう。
次に、貸借対照表の右側に書かれている、負債と資本の境界線に右目を書き込みましょう。
一般的に、会社が倒産してしまう理由は、返済を約束していたお金を返せなくなったとき。
ということは、返済を約束したお金「負債」が少ないほど安全ということになります。
貸借対照表に書き込んだ「右目」は、上に位置すればするほど安全性が高いということ。
右目を書き込んだら、次は左目です。
顔の左半分である「資産」は、流動資産と固定資産に分かれています。
この境界線に、左目を書き込みましょう。
流動資産とは、1年以内に現金に戻ってくる資産のこと。
そして固定資産とは、機械などのように、資産の状態が固定化されてしまうもののことです。
固定資産はすぐに現金にならないので、返済に当てられる資産は流動資産ということになります。
つまり、左目よりも右目が上の位置にある方が安全だということ。
右目と左目を書き終えたら、次は右眉を書き込みます。
右目の上にある負債には、流動負債と固定負債の2種類があります。
この境界線に右眉を書き込みましょう。
流動負債とは、1年以内に返済義務のある負債のこと。
そして固定負債とは、返済までの猶予が1年を超える負債のことです。
すなわち右眉とは、短期の返済金額がいくらになるかを視覚化するためのものなんです。
最後に書き込むのが、左眉。
これは流動資産のうち、現金や預金、売掛金などの当座資産がどれくらいあるかを確認するための書き込みです。
左眉を書き込むことで、短期の返済金額が足りるかどうかを把握できます。
こうして出来上がった似顔絵は、全体的に右上がりであれば安全、右下がりの場合は要注意ということになります。
さいごに
決算書を見ても、いったい何が書かれているのか分からないという人は多いのではないでしょうか?
決算書は、その会社の状態を示す成績表。
決算書が読めるようになれば、企業の状態を知ることができるので、取引先の様子を調べたり、株式投資の候補先を選定しやすくなります。
これから決算書の読み方を勉強したいという人におすすめの書籍が、「マンガでやさしくわかる決算書」。
「借方」「貸方」「売掛金」「貸倒引当金」といった専門用語の意味が分からなくても、「似顔絵」と「会計ブロック」を使って、決算書を読み解くコツが学べます。
決算書の読み方を分かりやすく解説してくれている、おすすめの本ですよ。
それじゃ、またね。
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