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【書評】まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法
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こんにちは、いちもくです。

世の中の99%の人は「弱者」である、と言ったら、あなたはどう感じますか?

「弱者なんて言われて、不愉快だ!」

と怒りをあらわにする人もいるかもしれません。

でも、どんな勝負やライバルにも常に勝ち続けてきた「強者」というのは、0.1%もいないのではないでしょうか?

これはビジネスでも同じ。

業界で圧倒的シェアを誇るNo.1企業なんて、世界にほんの一握りしか存在しません。

なのに世の中にある大半の本は、強者向けのものばかり。

MBAを学んでいる、なんて言えば格好はいいのですが、それは超大企業でしか活用できない内容かもしれません。

多くのビジネスパーソンが学ぶべきなのは、弱者の戦略です。

なぜならば、弱者の戦略と強者の戦略は180度違うものだから。

弱者が強者に勝つための原理原則こそが、ランチェスター戦略です。

ランチェスター戦略とは、企業間の営業・販売競争に勝ち残るための、理論と実務の体系。

そんなランチェスター戦略をマンガでわかりやすく学べるのが、「まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる」です。

本書は、

  • 99%の「弱者」の方
  • 部下を持つリーダーの方
  • 売り上げ20億までの社長

にぜひ読んでもらいたい本。

これらの人たちが抱えがちな共通課題は、

  • 理念がはっきりしないので、人がついてこない
  • 戦略がないので、いきあたりばったり
  • 徹底力がないので、どれも中途半端

といったもの。

本書では、この3つの課題を解決するヒントを

  • 小が大に勝つ方法
  • 弱者が強者に勝つ方法

としてわかりやすく紹介されています。

今回は、そんな「まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる」の必読ポイントを詳しく紹介していきます。

 

「まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる」のストーリー

主人公は、バイクやアウトドア用品のネット通販会社を経営する、佐藤翼(43)。

主人公引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

8年前に、父親が経営するバイク屋を引き継いだ2代目社長です。

店舗の経営は弟に任せ、翼はネット販売事業をスタート。

バイトを含め20名の従業員で、なんとか仕事をこなしていました。

従業員引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

そんな翼の経営する会社に、1人の女性が採用面接に訪れます。

採用面接引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

東大卒、MBA取得、日本を代表する超一流会社を3度転職、中小企業への参画を探り転職を繰り返すという経歴の持ち主・竹永梨奈(32)。

梨奈は社長付き秘書として、翼の補佐をするという形で採用となります。

それまでは日々やることだけに追われ、がむしゃらに働くだけだった翼。

ある程度の年商まで会社は成長しましたが、ずっと頭打ち状態が続いていました。

目標引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

何をやるべきなのか。

何をしたいのか。

次のステージが全く見えなかった現状を、一気に叩き壊しはじめる梨奈。

利奈が最初に翼に提案したのは、ランチェスター戦略の実践でした。

ランチェスター戦略引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

翼が子供の頃大好きだった童話「メリー・ポピンズ」にそっくりの梨奈。

メリーポピンズ引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

ランチェスター理論を使って、翼の会社をNo.1に押し上げていきます。

その姿は、まるで本物のメリー・ポピンズのよう。

果たして利奈とは、いったい何者なのでしょうか。

 

「まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる」の必読ポイント

ランチェスター戦略とは?

チェス

ランチェスター戦略とは、弱者が強者に勝つための闘い方のルールです。

  • ランチェスター法則
  • ランチェスター戦略方程式

の2つの考え方から、故田岡信夫氏が体系化した、経営活動における販売戦略・競争戦略です。

ランチェスター戦略のもとになっているのは、ランチェスター法則。

これはイギリス出身のF・W・ランチェスターが、第一次世界大戦のときに導き出した戦い方の法則です。

戦闘力を、兵力の質と量の積で表すのが特徴です。

このランチェスター法則は、第二次世界大戦の際に、ランチェスター戦略方程式として進化発展しました。

 

ランチェスター法則

戦闘

ランチェスター法則は、とってもシンプル。

たった2つの項目「質」と「量」と、

たった2つの法則「第1法則」と「第2法則」でできています。

ランチェスター第1法則は、

  • 局地戦
  • 接近戦
  • 一騎打ち

の場合に当てはまる戦闘力の法則。

ギリシャの将軍

戦闘力=武器効率(質)×兵力数(量)

となります。

一方、ランチェスター第2法則は、

  • 広域戦
  • 遠隔戦
  • 確率戦(集団対集団)

の場合に当てはまる戦闘力の法則。

兵士

戦闘力=武器効率(質)×兵力数(量)の2乗

となります。

この「ランチェスター第1法則」「ランチェスター第2法則」からわかることは、

  • 数の多い方が常に有利、数の少ない方は常に不利、勝負は力関係で決まる。
  • 数が少ない方は、第1法則に従った戦い方をするべき。
  • 数の多い方は、第2法則に従った戦い方をするべき。

ということです。

 

ランチェスター戦略における「弱者」と「強者」

チェス

一般的には、大きな会社を強者、小さな会社を弱者と呼びます。

でもランチェスター戦略での考え方は違います。

ランチェスター戦略では、

  • 強者とは、競合局面において勝っている市場占有率1位の企業
  • 弱者とは、競合局面において負けている市場占有率1位以外の全ての企業

これが強者と弱者の定義となります。

つまり、競合局面における市場占有率(シェア)がポイントになるということ。

ここでいう競合局面とは、

  • 地域
  • 顧客
  • 商品
  • 流通

などです。

つまり、

  • どこの
  • 誰に
  • 何を
  • どう

という切り口。

例えば、

地域ならば、駅前のラーメン屋でシェア1位

ラーメン

顧客ならば、50代の男性向けでシェア1位

男性

商品ならば、ニュージーランドのワインでシェア1位

ワイン

流通ならば、アパレル向け販売チャネルでシェア1位

ネットショップ

といったように、競合局面でシェア1位を取ればいいのです。

弱者はとにかく、競合局面で1位を目指すことを目標にするのが、ランチェスター戦略の考え方です。

 

弱者と強者の5大戦法

兵力数の少ない弱者は、

ランチェスター第1法則 戦闘力=武器効率×兵力数

で戦い、兵力数の多い強者は、

ランチェスター第2法則 戦闘力=武器効率×兵力数の2乗

で戦うと勝ちやすくなります。

弱者と強者では、戦い方が全く違うもの。

でも多くの企業は、ここで間違いを犯しているのです。

では弱者と強者は、それぞれ具体的にどのように戦えばいいのでしょうか?

弱者の基本戦略は「差別化」戦略です。

強者とは違う、差別化した戦略を取る必要があります。

一方、強者の基本戦略は「ミート」戦略です。

弱者の戦略に合わせて、同じことをすること。

そして資源を分散しないで集中することが大切です。

この基本戦略をベースとして、「弱者の5つの戦略」「強者の5つの戦略」を取ります。

 

弱者の5つの戦略
  • 局地戦
  • 接近戦
  • 一騎打ち
  • 一点集中
  • 陽動戦

 

強者の5つの戦略
  • 広域戦
  • 遠隔戦
  • 確率戦
  • 物量戦
  • 誘導戦

 

ランチェスター戦略方程式の重要比率「2:1」

比率引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

第2次世界大戦時に作られたランチェスター戦略方程式のポイントは、ランチェスター法則の武器効率(質)の部分に当たる戦闘力を「戦略力」と「戦術力」に分けたことにあります。

「戦略」とは目に見えないもの、全体的な戦う計画です。

そして「戦術」とは目に見えるもの、具体的な武器、作業のことです。

最小の損害量で最大の成果を上げるためには、

戦略力:戦術力=2:1

という比率が最適であると結論づけました。

どんなにいい戦術(武器)を持っていても、戦略が間違っていれば成果が上がりません。

このランチェスター戦略方程式をビジネスに活かし、市場競争力の視点から、「市場占拠率(シェア)の目標数値の設定」という考え方が生まれました。

 

市場占拠率の目安

市場占有率引用:まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる

ランチェスター戦略方程式から導き出された市場占拠率は、

  • 73.9%=上限目標値=圧倒的No.1、2位が逆転不可能なシェア
  • 41.7%=安定目標値=ほぼ1人勝ち、本物のNo.1の目標値
  • 26.1%=下限目標値=強者の最低条件、当面のNo.1目標値

となります。

まずは小さな市場、小さな商品など、小さな所から積み上げて1位を目指す必要があります。

 

さいごに

世の中の99%の人は「弱者」である、と言ったら、あなたはどう感じますか?

「弱者なんて言われて、不愉快だ!」

と怒りをあらわにする人もいるかもしれません。

でも、どんな勝負やライバルにも常に勝ち続けてきた「強者」というのは、0.1%もいないのではないでしょうか?

これはビジネスでも同じ。

業界で圧倒的シェアを誇るNo.1企業なんて、世界にほんの一握りしか存在しません。

多くのビジネスパーソンが学ぶべきなのは、弱者の戦略です。

なぜならば、弱者の戦略と強者の戦略は180度違うものだから。

弱者が強者に勝つための原理原則こそが、ランチェスター戦略です。

ランチェスター戦略とは、企業間の営業・販売競争に勝ち残るための、理論と実務の体系。

そんなランチェスター戦略をマンガでわかりやすく学べるのが、「まんがでわかる ランチェスター理論を経営・営業に活かす方法 差別化戦略で小が大に勝てる」です。

  • 小が大に勝つ方法
  • 弱者が強者に勝つ方法

をまんがでわかりやすく解説した、おすすめの本ですよ。

それじゃ、またね。

 

 

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