こんにちは、いちもくです。
テレビや音楽、ゲームなど、クリエイティブな業界でよく耳にする職種「プロデューサー」と「ディレクター」。
2つのポジションの違いを、正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか?
プロデューサーとは、「これから何を創るかを決め、プランを立てて実行する」仕事に携わる人のこと。
対してディレクターとは、プロデユーサーが決めた「創るもの」をしっかりと理解して、良質なコンテンツを制作する仕事に携わる人のことです。
「プロデューサー」と「ディレクター」では、仕事の役割が全く違います。
今回は、そんなプロデューサーとディレクターの違いや役割について詳しく解説します。
プロデューサーとは
プロデューサーの仕事は、「これから何を創るかを決め、プランを立てて実行する」ことです。
何を創るかについては、さまざまな視点から考える必要があります。
5W2Hに当てはめて考えると
When(いつ) | いつまでに完成させるか? |
Where(どこで) | 取材や情報収集の必要性は? どこで製作するか? |
Who(誰が) | 製作するのに必要なメンバーは? ターゲットの対象者は? |
What(何を) | ターゲットにヒットするものは何か? |
How(どうする) | 製作スケジュールは? 競合に勝つにはどうすればいいか? |
Why(なぜ) | 製作する必要性は? 世の中に必要とされているか? |
How Much(いくら) | 製作に必要な予算は? |
こうした情報を総合的に把握したうえで、何を創るかを決めるのが、プロデューサーの仕事です。
当たり前ですが、自分の創りたいものを創るのではなく、ビジネスとして成り立つものを創らないといけません。
例えば、テレビ番組のプロデューサーであれば、
「この番組をつくることで、スポンサーが喜ぶかどうか」
を考えた上で、番組の編成や宣伝活動を予算内で行うことになります。
このように、番組制作における「マネジメント」を行うのが、プロデューサーの仕事なんです。
ディレクターとは
ディレクターの仕事は、「良質なコンテンツを制作すること」です。
プロデューサーが決めた「創るもの」をしっかりと理解して、ヒト・モノ・カネなどのリソースを最大限活用し、良いものを創り上げるのが仕事です。
ここで言う「良いもの」とは、創る側にとって良いものではなく、使う人にとって良いものでなければならないということ。
プロデューサーが決めた予算や日数を把握し、その範囲内で「良いもの」を創り上げるのが、ディレクターの仕事です。
テレビ業界で働くディレクターは、取材を行うカメラマンやスタッフの調整、編集スタッフの管理、適切な予算配分、スケジュール調整など、さまざまな仕事をこなさなければいけません。
実際に自分で取材したり編集したりするわけではありませんが、クリエイターの視点が重要になります。
また、カメラマンや編集者など、様々な職種のメンバーをまとめる必要があるので、調整力やマネジメント力も必要。
ちなみに、現在日本で放送されているテレビ番組の多くは、テレビ局ではなく外部の制作プロダクションなどに業務委託されている場合がほとんどです。
ディレクターは、中間管理職になりがち
ディレクターは、プロデューサーとスタッフの板挟みになりやすい立場にいます。
プロデューサーからは、予算や締め切りを突きつけられ、スタッフからは待遇や不満を突き上げられてしまう。
そんな中間管理職的な役割が、ディレクターなんです。
ディレクターの個性や情熱が、チームの雰囲気を決定づけます。
仕事は、中間管理職が演出する「ステージ」
テレビや映画の世界では、プロデューサーやディレクターに求められるものは明確です。
それはもちろん、期日までに「良いもの」を創り上げること。
これを会社に当てはめてみると、どのようになるでしょう。
営業部に当てはめてみると、売上目標を達成するため、必要経費や人材を割り当てるのは、営業部長の仕事です。
営業部長が割り振りしたリソースを使って、目標の売上を達成するためのプランを立て、実行するのは課長の仕事。
営業部で言うプロデューサーは、営業部長。
ディレクターは、課長といったところでしょうか。
係長や主任をはじめとする課員は、さしずめ俳優と考えても良さそうです。
大きな目標やプランをプロデュースするのは、リーダーである営業部長の仕事。
それをいかに部下に指示(ディレクション)し、最大限の力を発揮させて成果を出すかは、課長の手腕になります。
つまり仕事とは、中間管理職である課長が演出しなければならないものなんです。
それじゃ、またね。
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