こんにちは、いちもくです。
やらなきゃいけないことが山積みなのに、考えがまとまらない…。
締め切り間際の仕事、将来への不安、人間関係の悩みなど、私たちは生きていれば様々な不安に襲われます。
そんな時、問題を解決しようと躍起になっていませんか?
「落ち着こう」「考えすぎないで」と自分に言い聞かせてみても、モヤモヤとした不安が消えないことってありますよね。
実は、こうした不安な状況下では、思考が「問題解決」ではなく、「不安のループ」にはまっている可能性があります。
そこで今回は、不安のループから抜け出し、今に集中するためのテクニック「スポットライト・テクニック」をご紹介します。
この手法を活用し、私たちの思考を効果的に整理し、心を落ち着かせる方法を模索していきましょう。
この記事の要点
1. スポットライト・テクニックとは?
不安を感じたとき、私たちは「未知のことや不確かなこと」に答えを出そうとしてしまう。
その代わりに、意識を別の対象に向けることで思考の空回りを防ぐ。
2. スポットライト・テクニックの実践方法
自分の心を舞台、意識をスポットライトに例える。
舞台には不安や疑問が渦巻いているが、どこに光を当てるかは自分次第。
不安な考えにスポットライトが向いていることに気づいたら、意識的に別のものに向け直す。
3. 日常生活にスポットライト・テクニックを応用する方法
仕事や家事に集中する。
趣味や好きなことに時間を割く。
現在の感覚にフォーカスすることで、頭の中の雑念を減らす。
スポットライト・テクニックとは?

「スポットライト・テクニック」とは、心理学博士であり認定臨床心理士、そしてAnxiety Solutionsの設立者/オーナーであるMichael Stein氏が提唱する、不安を管理するためのテクニックです。
私たちは不安を抱いた時、「どうすればこの問題を解決できるだろう?」と積極的に努力していると考えがちです。
しかしStein氏によると、実際には「未知のことや不確かなことについての疑問」に答えようとして、思考が空回りしているだけの場合が多いそうです。
例えば、
- プレゼン後、上司の反応が薄かった…これは失敗したってこと?
- あの時の発言、相手を傷つけてしまったかも…嫌われたかな?
- 将来、AIに仕事を奪われるって本当?自分はこの先、どうやって生きていけばいいんだろう…。
こんな風に、「まだ分からないこと」について、延々と自問自答を繰り返していませんか?
残念ながら、これらの疑問に明確な答えを出すことはできません。
未来はまだ誰にも分からないし、人の心の中を覗き見ることだってできないからです。
スポットライト・テクニックでは、こうした答えの出ない疑問に執着することをやめ、意識的に「別のもの」に意識を向けるよう促します。
スポットライト・テクニックの方法
Stein氏が提唱する「スポットライト・テクニック」は、非常にイメージしやすい点が特徴です。
舞台はあなたの「心」

まず、自分が真っ暗な劇場でスポットライトを操作する裏方だと想像してみてください。
舞台の上は、あなたの「心」を表しています。
そして、スポットライトはあなたの「意識」です。
舞台の上には、仕事、人間関係、将来への不安など、様々な思考がごちゃまぜになって存在しています。
まさに、頭の中をかき乱している、気がかりでモヤモヤするものが舞台を占領している状態です。
スポットライトの向け先を決めるのは「あなた」

しかし、よく見ると舞台には、不安の元となる思考だけでなく、「あなたが今まさに取り組んでいること」も存在しています。
例えば、
- 集中して書類を作成している
- 好きな音楽を聴きながらリラックスしている
- 熱中してゲームをしている
などです。
スポットライト・テクニックでは、不安や心配事ばかりにスポットライトが当たっている状態から、「今、自分が行っている行動」にスポットライトを当て直すことを目指します。
意識的に「無視」を選択する

ここで重要なのは、「不安な思考を消し去ること」を目指さないことです。
なぜなら、不安や心配事を完全に消し去ることは、ほぼ不可能だからです。
むしろ、無理に消し去ろうとすればするほど、それらの思考は頭の中に居座り続け、逆効果になる可能性もあります。
スポットライト・テクニックの目的は、「不安な思考を無理に消そうとせず、意識的に無視すること」にあります。
舞台の上から不安を完全に排除することはできません。
しかし、スポットライトを別の場所に当てることで、あなたは意識的に「何に集中するか」を選択できるのです。
日々の生活にスポットライト・テクニックを応用する方法

スポットライト・テクニックは、日常生活の様々な場面で応用できます。
例えば、
プレゼンテーション後、上司の反応が気になって仕方がない時 → プレゼン資料の作成に費やした時間や努力、内容を振り返り、自己肯定感を高める。
過去の失敗が頭から離れず、自己嫌悪に陥っている時 → 過去の失敗から得た教訓や、今の自分にできることを具体的に書き出してみる。
将来が不安で、なかなか眠れない時 → 呼吸に意識を集中したり、軽いストレッチやヨガなどで体の緊張を解きほぐす。
このように、スポットライト・テクニックを活用すれば、意識的に「今、ここ」に意識を戻し、不安のループから抜け出すことができるのです。
さいごに
私たちは日常的にさまざまな不安や疑問に直面します。
しかし、それらの疑問に答えを出そうとすればするほど、思考は空回りし、さらに不安が増してしまいます。
そんなときこそ、スポットライト・テクニックを活用しましょう。
不安が湧き上がったら、その存在を認めつつも、意識のスポットライトを別の対象に向けることで、心を落ち着かせることができます。
考えすぎて前に進めなくなったときは、ぜひ試してみてください。
それじゃ、またね。




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