こんにちは、いちもくです。
アマゾンは、もはや日常生活に欠かせないサービスだと思いませんか?
世界中で毎日何百万人もの人がサイトにアクセスし、膨大な量の商品が売れ続けています。
そんなアマゾン・ドット・コムの歴史は、インターネット時代の象徴だと考えられています。
オンライン書店として控えめなスタートを切ったあと、1990年代後半の第1次ドット・コム景気で波に乗り、音楽・映画・家電・玩具も取り扱うようになりました。
現在は世界最大のインターネット小売店となっただけでなく、アマゾンウェブサービスというクラウドコンピューティングのインフラストラクチャーから、Kindleとった電子機器までも販売する巨大企業に成長しています。
そんなアマゾンを創ったのが、ジェフ・ベゾス。
ベゾスが起業を決断した理由は、将来自分の人生をふり返ったとき、目の前の高い給料を失うことよりも起業しなかったことの方が心から後悔する可能性が高いと考えたからと言われています。
ジェフ・ベゾスの半生と、アマゾンの歴史を緻密に取材して書かれた本が「ジェフ・ベゾス 果てなき野望 アマゾンを創った無敵の奇才経営者」です。
10年以上先を見据えて、必要とあれば赤字もまったくいとわない独特の経営手法。
本書を読めば、数字と情熱を重視する、合理的で冷静なベゾスの経営手法を知ることができます。
今回は、そんな「ジェフ・ベゾス 果てなき野望 アマゾンを作った無敵の奇才経営者」の必読ポイントを紹介していきます。
「ジェフ・ベゾス 果てなき野望 アマゾンを創った無敵の奇才経営者」の必読ポイント
ベゾスが起業した理由
アマゾンのビジネスアイデアが誕生したのは、1994年でした。
当時ウォール・ストリートの金融工学の会社で働いていたベゾスは、インターネットの成長率の高さに驚愕します。
そこで、あらゆるものを販売する「エブリシング・ストア」を創れば、必ずうまくいくはずだと考えたのです。
しかし、最初からエブリシング・ストアを立ち上げるのは困難だと考えたベゾスは、20種類の取扱商品の候補の中から、最初に取り扱う商品を「書籍」と決めました。
書籍は差別化とは無縁の商品。
ユーザーは商品の質を気にすることなく購入できる上、取次会社を活用すれば、多くの出版社とそれぞれ仕入れ交渉する必要もありません。
リアル書店では、300万点以上に及ぶ全ての書籍の在庫を抱えることは不可能。
インターネット上のオンライン書店であれば、在庫の問題もクリアできると考えたのです。
このアイデアを実現すべく、ベゾスは金融工学の会社を退職しようとしましたが、オーナーから強く遺留されました。
しかしベゾスは、遠い将来に人生の岐路を振り返った際、
インターネットという、世界を変える原動力になると思ったものに身を投じなかった場合、あのときやっておけばよかったと心から後悔する可能性がある
と考え、起業することを選択しました。
このエピソードは、今もインターネット起業の伝説となっています。
社是「早くでかくなる」
創業から間もない1996年当時のアマゾンは、売上が月に30%から40%も伸びるようになっていました。
この成長速度は凄まじく、事業計画を立ててもまったく役に立たず、社員も当時のことをよく思い出せないほど忙しい毎日を過ごしていました。
当時の社是は「早くでかくなる」。
会社が大きくなればなるほど、書籍の取次会社から仕入れる価格が安くなり、流通能力も高まっていきました。
その頃、アマゾンが生み出した最初のイノベーションが東條します。
それが、アフィリエイトプログラム。
書籍を購入するようにアマゾンへ誘導すれば、誘導したウェブサイトの運営者に紹介料が入るという仕組みです。
このプログラムは、アフィリエイトマーケティングと呼ばれる巨大市場を生み出しました。
メディアで注目されるようになり、口コミの評価も急速に高まり、さらにはアフィリエイトプログラムに後押しされる形で、アマゾンはさらなる成長を遂げていったのです。
ドット・コム・バブル崩壊で垣間見えた、ベゾスの本性
2000年から2001年にかけて、ドット・コム・バブルが崩壊しました。
それまで右肩上がりだったアマゾンの株価も、107ドルをピークに反転し、21ヶ月連続で下がり続けます。
当時はドット・コム企業の多くが倒産したり、合併の憂き目に遭いましたが、アマゾンはなんとか切り抜けました。
ベゾスの強烈なリーダーシップのもと、アマゾンは急激な変化に適応した組織へと成長していったのです。
ただし、ベゾスが突きつけるありえないほど高い要求や、それを達成できなかった幹部を激しく叱責する姿など、気性の激しさが垣間見えるようになったのも、この頃です。
ちなみに、アップル創業者のスティーブ・ジョブズのように、成長速度の激しいテクノロジー業界には、癇癪持ちが多いと言われています。
ベゾスも例に漏れず、癇癪持ちタイプ。
公の場ではユーモアたっぷりの魅力的な人物に見えますが、社内では部下を激しく叱りつける経営者なんです。
小売企業からテクノロジー企業へ
1990年代末頃から、ベゾスは
アマゾンはテクノロジー企業であって小売企業ではない
と発言する機会が増えます。
しかし現状は、収益の大半を消費者への販売から得ていたため、この発言は単なる願望に過ぎませんでした。
これを打ち破ったのが、クラウドサービス・アマゾンウェブサービス(AWS)です。
アマゾンウェブサービスとは、ストレージやデータベース、処理能力といった基本的なコンピューターインフラストラクチャーを提供するサービス。
とあるインタビューで、ベゾスはアマゾンウェブサービスの収益予想を尋ねられます。
ベゾスの答えは、
長期的には収益を上げられるようになるが、スティーブ・ジョブズの失敗は繰り返したくない
と回答しました。
ジョブズの失敗とは何なのか?
それは、iPhoneは驚くほど利益が上がる価格で販売されましたが、そのためにGoogleなどの競合をスマートフォン市場に引き寄せてしまったことです。
これをベゾスは、失敗だとみなしました。
そのため、アマゾンウェブサービスの料金は、サービス開始当初かなり低く設定されました。
これがベゾスが意図した効果を生み、スタートアップ企業がみんなアマゾンのプラットフォームを使うようになったにもかかわらず、グーグル会長のエリック・シュミットはこの事態に2年以上も気付かなかったそうです。
アマゾンウェブサービスの後を追うように、マイクロソフトは2010年にアジュールというクラウド構想を発表しました。
Googleも、2012年にコンピュートエンジンでサービスに参入します。
アマゾンウェブサービスが成功したことにより、ベゾスの希望通り、アマゾンは小売企業からテクノロジー企業へ進化したと言えます。
キンドルの誕生
2004年、音楽業界はiPodによって大いに荒らされました。
これを受け、ベゾスは事業を大幅に見直すことになります。
当時のアマゾンの売り上げは、74%が
- 書籍
- 音楽
- 映画
で占められていました。
音楽以外のフォーマットがデジタルに移行していくのだとすれば、早急に対策を講じる必要があったのです。
結果、誕生したのがキンドル。
キンドルが販売される以前にも、電子書籍リーダーは数多く存在していました。
しかし、いずれの電子書籍リーダーもなかなか普及しなかったのは、タイトル数の少なさに原因があったのです。
そこでベゾスは、アメリカ最大の書店チェーン「バーンズ&ノーブル」の店舗に匹敵する品揃えを目指し、10万タイトルの電子書籍を集めるよう、部下に命じたのです。
各出版社に対し、アマゾンは圧力をかけたり脅したりしながら、電子書籍を提供してもらえるよう交渉を続けました。
それまで、アマゾンのカスタマーレビュー機能や第三者に古本を売らせることに対し、出版社から苦情が寄せられることが多々ありました。
しかし、アマゾンは出版社に対して次第に圧力をかけ始めます。
人気の書籍や新刊書のデジタル版が低価格で提供され始めたことにより、出版業界は急激に様変わりし始めます。
リアル書店はどんどんと苦しくなり、市場におけるアマゾンの力はますます強くなっていきました。
アマゾンの強み
アマゾンには、次の3つの強みがあります。
- われわれは顧客第一である
- 長期的に物事を考える
- 創意工夫を重視する
一見すると当たり前のような事柄ばかりですが、ほとんどの会社はアマゾンとは逆のことをやっています。
- 顧客のことを見ることなく、ライバル企業のことばかりを気にしている。
- 2年から3年で結果の出る、短期目線の事業ばかりをやりたがる。
- 新しいことを創造しようとせず、誰かのモノマネを好む。
アマゾンが掲げる3つの強みを備えている企業は、ほとんど存在しません。
だからアマゾンは強いのです。
さいごに
アマゾンは、もはや日常生活に欠かせないサービスだと思いませんか?
世界中で毎日何百万人もの人がサイトにアクセスし、膨大な量の商品が売れ続けています。
そんなアマゾン・ドット・コムの歴史は、インターネット時代の象徴だと考えられています。
オンライン書店として控えめなスタートを切ったあと、1990年代後半の第1次ドット・コム景気で波に乗り、音楽・映画・家電・玩具も取り扱うようになりました。
現在は世界最大のインターネット小売店となっただけでなく、アマゾンウェブサービスというクラウドコンピューティングのインフラストラクチャーから、Kindleとった電子機器までも販売する巨大企業に成長しています。
そんなアマゾンを創ったのが、ジェフ・ベゾス。
ベゾスが起業を決断した理由は、将来自分の人生をふり返ったとき、目の前の高い給料を失うことよりも起業しなかったことの方が心から後悔する可能性が高いと考えたからと言われています。
ジェフ・ベゾスの半生と、アマゾンの歴史を緻密に取材して書かれた本が「ジェフ・ベゾス 果てなき野望 アマゾンを創った無敵の奇才経営者」です。
10年以上先を見据えて、必要とあれば赤字もまったくいとわない独特の経営手法。
本書を読めば、数字と情熱を重油しする、合理的で冷静なベゾスの経営手法を知ることができますよ。
それじゃ、またね。
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