やあ、いちもくだよ。
どんな仕事でも、時代の変化を先読みして、次の一手を打てる人は強いよね。
自分が考えたアイデアや仮説は、はたして世の中が受け入れてくれるのか。
「ちょっと実験してみようかな」と、気軽に行動できれば、たとえ失敗しても「失敗した」という結果を知ることができるよね。
それは、実験した人しか手に入れることができない「成功」なんじゃないかな。
そんな失敗を恐れない思考法を学べるのが、株式会社バンクの創業者・光本勇介さんが書いた「実験思考 世の中、すべては実験」なんだ。
光本さんは、2分でネットショップをつくれる「STORES.jp」や、アイテムの写真を撮るだけですぐにキャッシュに変えられるアプリ「CASH」をリリースしてきた天才起業家。
光本さんのような「実験思考」を身につけることができれば、先が見えない時代も失敗をおそれずワクワクしながら仕事ができるようになるよ。
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光本勇介さんってどんな人?
著者の光本勇介さんは、株式会社バンクの代表取締役兼CEO。
これまでにいくつもの会社を立ち上げている、シリアルアントレプレナー(連続起業家)なんだ。
光本さんは、学生時代はデンマークとイギリスで生活していたんだ。
もう、この時点で普通の人とは全然違うね。
そして高校生のときに、はじめてインターネットと出会ってビジネスをスタートさせるんだ。
そのビジネスとは、原宿で有名ブランドのTシャツを購入して、ネットで販売するというもの。
当時はヤフオクやメルカリなんてないし、ネットの回線も重かったから、文字だけで商品の説明をしていたらしいよ。
それでも、月の売り上げはなんと150万円!
驚くべきビジネスセンスだね。
その後も、学生時代に翻訳ビジネスを開始したりと、さまざまなビジネスを展開。
卒業後は外資系広告代理店に就職するんだけど、最短2分でオンラインストアをつくれるサービス「STORES.jp」を運営する株式会社ブラケットを創業して独立するんだ。
さらに株式会社バンクを立ち上げて、「モノ」の写真を撮影するだけですぐにキャッシュに変えられるアプリ「CASH」をリリースしたりと、普通の人には思いもつかないアイデアを具現化してきた人だよ。
そんな光本さんの仕事術や思考法を紹介しているのが、この「実験思考 世の中、すべては実験」なんだ。
実験思考とは?

光本さんにとって、すべてのビジネスは「実験」なんだ。
- これをやったらどうなるんだろう
- それ、おもしろそう
なんて多くの人が思いつくけれど、実際にやってみる人は少ないんじゃないかな。
「実験」とは、そんな思いつきを実際にやってみること。
もちろん、実験である以上は、失敗することだってたくさんあるんだ。
でも、光本さんにとって成功するか失敗するかは、それほど重要じゃないんだよね。
世間の反応、すなわち実験の結果を知ることの方が重要なんだ。
成功も失敗も、ひとつの「検証結果」。
実験で得られた検証結果は、実験を行った者のみが得られる「価値」になるんだよね。
世の中、やってみないとわからないことだらけ。
だったらとりあえずやってみる「実験思考」で生きれば、こんなに楽しいことはないんじゃないかな。
「世の中を実験台にしてしまおう」
これが、光本さんの基本的な思考回路なんだ。
「実験思考 世の中、すべては実験」を読めばこんな人になれる?
人を信じたほうが成功できると気づける

ほとんどのビジネスが、「すべての人を疑う」という前提で成り立っている気がするんだ。
たとえば、消費者金融。
無人契約機でお金を借りようと思っても、すぐに貸してくれるわけではないよね。
いろんな情報を入れたり、免許証を示したりして、「自分が悪い人ではない」ことを証明しないといけないんだ。
無人だったとしても、その裏ではかならず人がチェックしているもの。
「この人にお金を貸してもいいか」をチェックして、「いくらお金を貸してもいいか」を判断している人の労力と時間はコストになってしまうんだよね。
そのコストは、サービスに乗せられてくるんだ。
でも、「すべての人を信じる」前提でビジネスが成り立てば、ビジネスは一変する可能性があるんじゃないかと考えたのが光本さん。
「人を疑う行為」をなくすだけで、相当なコストが抑えられるだろうね。
統計的に考えても、悪い人といってもおそらく100人に5人くらいしかいないんじゃないかな。
どのくらいの割合で悪い人がいるか、その実験もせずにあたりまえにビジネスがつくられている。
悪い人5人を排除するために、いい人95人に無駄なチェックをさせているのが現状なんだ。
だから人を疑わずに、セキュリティもガバガバに緩くして、全員にサービスを提供したらどうなるか。
そんな「性善説」にもとづいてつくられたサービスが、大ヒットアプリ「CASH」なんだ。
もしかすると、人を信じてしまった方がビジネスで成功できるのかもしれないね。
「あたりまえ」を疑えるようになる

普段の生活で「あたりまえ」になっていることはたくさんあるよね。
たとえば、電車に乗るときは改札でICカードをかざして運賃を支払っている人は多いはず。
でも、10年くらい前までは、券売機で切符を買うのが普通だったんだ。
当時は、乗り換えの駅を指定して切符を買わなければいけなかったりと、結構めんどうだったんだよね。
それがSuicaのようなチャージ式ICカードが登場してからは、改札にカードをかざすだけでよくなったんだ。
- 10年前までは「切符を買うのがあたりまえ」。
- 今では「ICカードを使うのがあたりまえ」。
どちらも「運賃を支払う」という行為なんだけど、
そもそもなんでICカードをかざしているんだ?
というそもそも論に立ち返ることができれば、案外あたりまえにやっている常識が常識ではないことに気づけるんだ。
「あたりまえ」を疑えるようになれば、まったく新しい発想のヒントを見つけられるようになるよ。
全力で「ふつうの生活」を送りたくなる

あたらしいアイデアを考えようとしても、スマホやパソコンに四六時中向き合っているだけでは何も思い浮かばないもの。
でも、全力で「ふつうの生活」をしていると、世の中は不便なことだらけだと気づけるんだ。
たとえば、
予約しているのに、病院で長時間待たされる
というのは、不便なことじゃないかな?
長時間待たされた挙句、ほかの病院にまわされることだってあるかもしれないよね。
多くの人があたりまえに感じていることでも、全力で「ふつうの生活」を送っていれば気づけることはたくさんあるんだ。
経営者が忘れがちなのが、「ふつうの人の生活感覚」。
これを持ち続けることで、ふと気づいたことの中にビジネスチャンスを見出すことができるんじゃないかな。
光本さんが実践している「ふつうの生活」は、
- iTunesのトップ10を毎月かならずダウンロードする
- ニュースはヤフーニュースのトップページをチェックする
といったもの。
全力で「ふつうの生活」をしていて気づいたことを、「ぼくだったらこうするな」とメモに書き続けたことで、光本さんは次々とあたらしいサービスを提供し続けることができてきたんだ。
思考停止にビジネスチャンスを見つけられる

世の中はどんどん便利になっているよね。
でも、それに合わせて人間はどんどん思考停止状態に陥っていくもの。
たとえば、パソコンやスマホが普及したことで、漢字が覚えられなくなった人は多いんじゃないかな。
スマホに電話番号が登録されているから、友達の電話番号を暗記している人なんてほとんどいないはず。
テクノロジーが進化したことによって、人間が覚えておく必要がなくなったんだ。
つまり、便利になればなるほど人間の思考は停止していくことになるんだよね。
こにビジネスチャンスがあると考えたのが、光本さんなんだ。
どれだけ画期的なテクノロジーが開発されたとしても、それだけではサービスを使ってもらえないもの。
それよりも、体験として気持ちいいとか、ストレスがないというほうがよっぽど大切なんだ。
- 気持ちいい
- ストレスがない
サービスを提供できるかどうか。
世の中が便利になって、思考停止が進めば進むほど、そこにビジネスチャンスが転がっているのに気づけると思うよ。
さいごに
「実験思考 世の中、すべては実験」を読めば、天才起業家・光本勇介さんの思考法を知ることができるんだ。
光本さんが大切にしているのは、
- すべての人を信じてビジネスをする
- あたりまえを疑う
- 全力で「ふつうの生活」を楽しむ
- 思考停止にビジネスチャンスを見出す
といったこと。
これまではあたりまえだと思っていたものを、別な角度で観ることができる「観察眼」を養うのにぴったりの本なんだ。
あたらしい「何か」を生み出したい人は、読んでおいて絶対に損はない一冊だよ。
じゃ、またね。



