こんにちは、いちもくです。
世の中には、複雑すぎてよくわからない組織や、意外なところで資本提携をしている企業がたくさんあると思いませんか?
たとえば、江戸幕府のしくみや中国政府のしくみ、国内自動車メーカーの資本提携のしくみなど。
そんな、なんとなくボンヤリ捉えている世の中のしくみや物事の関係を、面白おかしく解説しているのが「図でわかる!妹に教えたい世界のしくみ」です。
インパクトのある某学習帳のようなデザインに、可愛い妹キャラ。
「なにも知らない無垢な妹を、お兄ちゃん色に染めてやる!」
と、世界の真実を知っていると確信しているひきこもりの兄が、妹に世の中のしくみや物事の関係を、結構いいかげんな感じの組織図・樹形図・チャートにまとめて解説した本です。
あらゆるジャンルの事柄を図解で見ることで、なんとなくわかった気になれる一冊。
ネタとして読んでも面白い、世界のことを知った気になれる本なんです。
『図でわかる!妹に教えたい世界のしくみ』
出版社 | 笠倉出版社 |
ISBN-10 | 477305557X |
ISBN-13 | 978-4773055573 |
発売日 | 2014年12月25日 |
『図でわかる!妹に教えたい世界のしくみ』の魅力
インパクトのある表紙
表紙は、どこかで見たことがあるような某学習帳そっくりのデザイン。
そこに描かれているのは、インパクトのある萌え系イラスト。
この本は、果たして書店のどのコーナーに並べるのが正しいのでしょうか。
さらによく見てみると、表紙下のサブタイトルには、
図解 知った気になれる!
政治宗教の派閥や力関係から経済のしくみまでいいかげんに図表化!
と書かれています。
そう、本書はあくまでも「知った気になれる!」ための本なんです。
正しい最新知識を身につけたいと思っている人は、決して本書の内容を信じてはいけません。
あくまでも、「知った気になれる」だけなんです。
設定も強烈
本書の登場人物は、2人。
1人目は、世界の真実を知っていると確信している、社会のことを「バビロン」と呼ぶ引きこもりの兄。
そして2人目が、できれば兄とかかわりを持ちたくないと思っている妹です。
各ページの冒頭では、兄と妹の掛け合いから解説が始まります。
「なにも知らない無垢な妹を、お兄ちゃん色に染めてやる!」
と、ひきこもりの兄が妹のために、世の中のしくみや物事の関係を、結構いいかげんな感じの組織図・樹形図・チャートにまとめて解説しています。
意外と読みやすくて内容が興味深い
見開き2ページを使って、1つのテーマが解説されています。
文字で読んだだけでは分かりにくい「しくみ」や「関係性」が図解されているので、全体をイメージしやすいのが特徴。
本書には
結構いいかげんな感じの組織図・樹形図・チャートにまとめて解説しています。
と書かれていますが、内容はかなり詳しく精査されたものばかり。
- GHQのしくみ
- 日本の政党の系譜
- 日本の仏教各宗派に至る流れ
といった真面目なテーマから、
- まんがタイムの家系
- ストーカーのなり方
- タモリのレギュラー番組年表
といった思わず笑ってしまうテーマまで、興味深い内容が満載です。
役に立つしくみと、雑学として楽しめる知識がある
『図でわかる!妹に教えたい世界のしくみ』には、全部で67のしくみが見開きで紹介されています。
もくじ
- まえがき
- 日本政府のしくみ
- アメリカ政府のしくみ
- 中国政府のしくみ
- 江戸幕府のしくみ
- 江戸時代の支配のしくみ
- GHQのしくみ
- 警察組織と警察官っぽい公務員の種類
- アメリカの警察組織
- 三菱グループのいろいろ
- 裏社会のしくみ
- 日本の政党の系譜
- 自民党派閥の系譜
- 世界の宗教の諸派と相関
- 日本の仏教各宗派に至る流れ
- 新興宗教の系譜
- 日本のプロレス団体の系譜
- 語族の系譜
- 日本の鉄道ファンとミリタリーオタクの派閥
- 押尾学に至るロックの系譜
- 親戚のしくみ
- ギリシア神話の神々の家系
- 旧約聖書登場人物の家系
- まんがタイムの家系
- エグザイルトライブの構成と変遷
- 国内自動車メーカーの資本提携のしくみ
- 交通系ICカードの関係
- インテリジェンスコミュニティのしくみ
- アメリカギャング組織の敵対関係
- コロンビア麻薬戦争のしくみ
- インターネットのしくみ
- エネルギー資源利用の流れ
- 選挙のしくみ
- 裁判のしくみ
- 天国と煉獄と地獄のしくみ
- カトリックの聖人のつくりかた
- 仇討ちのしくみ
- ストーカーのなりかた
- お金の流れ
- 自己破産のしくみ
- 食物連鎖のしくみ
- フランスの政体の変遷
- 競走馬の一生
- クラゲの一生
- 新入社員の一生
- ボクサーの一生
- 官僚の一生
- 落語家の一生
- おすもうさんの一生
- 亡者の一生
- 刑務所の一日
- この本の一生
- 天地創造のスケジュール
- 世界の終わりのスケジュール
- 大仁田のカリスマのしくみ
- 時代劇の判別のしかた
- 軍隊のしくみ
- オーケーストラのしくみ
- 食肉の種類
- クジラのつかいかた
- コーヒーの種類
- パスタの種類
- 叙勲の種類
- 文化財の種類
- 宇宙人との接近遭遇の種類
- タモリのレギュラー番組年表
- 七曲署刑事在籍年表
- 元号西暦対照表
- あとがき
- 参考文献
「日本政府のしくみ」や「江戸幕府のしくみ」といった、教科書に掲載されてもおかしくないような図解もあります。
中学・高校で学ぶ内容よりも、もう少し深く掘り下げた内容になっています。
ほかにも、「食肉の種類」「コーヒーの種類」「パスタの種類」といった、日常生活で役立つ豆知識も豊富。
難解な旧約聖書も、登場人物が図解されていると全体をイメージしやすくなります。
思わず笑ってしまうのが、「押尾学に至るロックの系譜」や、
「エグザイルトライブの構成と変遷」
太陽にほえろ!の「七曲署刑事在籍年表」、
ふざけた内容に見えて、実はしっかりとした調査に裏付けされた図解になっているんです。
『図でわかる!妹に教えたい世界のしくみ』の気になる点
あくまでも「知った気になれる!」内容
本書は図解を使って、非常に読みやすくまとめられています。
ただし、その内容には若干気になるところがあるんです。
たとえば、「押尾学に至るロックの系譜」。
カントリー・ブルースから始まり、押尾学に至るまでのロックの系譜が紹介されています。
この図解は、あくまでも筆者の考えを元にしてつくられた図解。
音楽業界関係者からすると、若干の違和感を感じる内容かもしれません。
また、「お金の流れ」というページでは、日本政府と日本銀行から始まり、キャバ嬢からホストへ、最後に孤児院に寄付という流れが示されています。
同じように、「食物連鎖のしくみ」では、ワニ皮がバッグへ、それがキャバ嬢へ渡りホストへ、最後に孤児院に寄付されるという流れになっています。
真面目な内容もあれば、ネタとして楽しむためのページも満載。
だからあくまでも、世の中の仕組みを「知った気になれる」エンタメ系読み物と考えておく必要があります。
さいごに
世の中には、複雑すぎてよくわからない組織や、意外なところで資本提携をしている企業がたくさんあると思いませんか?
たとえば、江戸幕府のしくみや中国政府のしくみ、国内自動車メーカーの資本提携のしくみなど。
そんな、なんとなくボンヤリ捉えている世の中のしくみや物事の関係を、面白おかしく解説しているのが「図でわかる!妹に教えたい世界のしくみ」です。
インパクトのある某学習帳のようなデザインに、可愛い妹キャラ。
「なにも知らない無垢な妹を、お兄ちゃん色に染めてやる!」
と、世界の真実を知っていると確信しているひきこもりの兄が、妹に世の中のしくみや物事の関係を、結構いいかげんな感じの組織図・樹形図・チャートにまとめて解説した本です。
あらゆるジャンルの事柄を図解で見ることで、なんとなくわかった気になれる一冊。
ネタとして読んでも面白い、世界のことを知った気になれる本ですよ。
それじゃ、またね。
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