やあ、いちもくだよ。
僕は本が好きで毎日読んでいるんだけど、面白い作品と出会ったら、その作家の作品を続けて読むことが多いんだ。
最近続けて読んだのが、佐野洋子先生の作品。
人生において、大切なことをやさしく諭してくれる絵本や、歯に衣着せない率直な物言いや独特な感性が魅力的なエッセイが多数出版されているんだ。
子どもだけでなく、大人も楽しめる作品がたくさんあると思うよ。
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佐野洋子作品の魅力
佐野洋子先生は、1938年生まれの作家。
武蔵野美術大学デザイン科を卒業した後、イラストレーターとして白木屋宣伝部で活躍していたんだ。
33歳で絵本作家としてデビューするよ。
1990年には谷川俊太郎氏と結婚、その後離婚するんだ。
2010年11月5日に亡くなるまで、『100万回生きたねこ』や『サンタクロースはおばあさん』など、たくさんの絵本作品を出版するよ。
絵本作家としてだけでなく、エッセイストとしても魅力的な作品をたくさん発表しているんだ。
2004年に小林秀雄賞を受賞した『神も仏もありませぬ』他、感動的なエッセイ作品もたくさんあるんだ。
\忙しくても、耳は意外とヒマしてる/

おすすめの佐野洋子・絵本作品
すーちゃんとねこ

あらすじ
誰にでもある気持ち「いじわる」をテーマにした絵本。
ねこちゃんが木に登って取ってきた風船を、すーちゃんが意地悪をして横取りしてしまう。
でも、頑張り屋のねこちゃんが取った行動は・・・。
内容:「BOOK」データベース
感想
僕が大好きな絵本。
娘が3歳の頃に買って、何度も繰り返し読み聞かせしてきたんだ。
クレヨンで描かれたイラストが、優しいタッチでホッとする絵本だよ。
幼い子供同士でありがちな、ちょっとした「いじわる」と、自然な仲直りは、読み終わると思わず笑顔で「よかったね」と言いたくなる内容なんだ。
おじさんのかさ

あらすじ
黒くてピカピカの傘が自慢のおじさんは、雨の日でも決して傘をさすことがありません。
「雨がふったら、ポンポロロン」 その声に合わせて、思わず傘を開いたおじさんは・・・。
引用:「MARC」データベース
感想
傘をとても大切にするおじさんが、ふとしたきかっけで傘をさすようになるんだ。
好きな物に愛着を持って、大切に扱うのもいいんだけれど、傘は雨に濡れないようにするための道具なんだよね。
「傘は傘らしく」、そのものが持っている役割通りに使うのが、傘にとっても幸せなのかもしれないね。
何度読んでも深い内容で、僕は大好きなんだ。
だってだってのおばあさん

あらすじ
「だって、わたしはおばあちゃんだもの」それが、くちぐせのおばあさん。
でも、99さいのおたんじょうびに、ねこがかってきたろうそくは、たったの5ほん。
つぎのひ、おばあさんは・・・。
30年間愛され続けたロングセラー。
全国学校図書館協議会選定図書。
引用:「BOOK」データベース
感想
ろうそくの数を見ただけで、99歳から一気に5歳まで気持ちが若返るおばあさん。
年齢や自分の環境を言い訳にしがちな大人ほど、読んでもらいたい絵本だね。
どんな大人でも、自分が5歳だと思えばなんだってできるんじゃないかな。
おぼえていろよおおきな木

あらすじ
失ってはじめて知った、本当に大切なもの。
じゃまに思っていた木を切り倒して、せいせいするはずが、なんだかさびしい、悲しい。
なくしてみてはじめておじさんは自分を支えてくれた木の存在に気づきます。
厚生省中央児童福祉審議会推薦文化財/全国学校図書館協議会選定図書。
引用:「BOOK」データベース
感想
自分の身近にありすぎるものほど、普段は邪魔に思えたり鬱陶しかったりする場合ってあるよね。
でも、無くなってはじめて、その存在の大きさに気づけると思うんだ。
そんな大切なことを、この絵本はやさしく教えてくれるよ。
100万回生きたねこ

あらすじ
ある時は一国の王の猫、またある時は船乗りの猫になったりと、100万回生まれ変わっては、様々な飼い主のもとで死んでいく猫。
これまで猫を飼った100万人の飼い主は、猫の死をひどく悲しんでいたけれど、当の猫はまったく悲しまなかったんだ。
なぜならば、猫は飼い主のことが大嫌いだったから。
そんな猫が、白猫と結婚し、子どもができ、年老いていく。
白猫が隣で静かに動かなくなったとき、猫ははじめて悲しくなって泣く・・・。
感想
佐野洋子先生の絵本作品の中では、一番有名な作品なんじゃないかな。
僕も何度も読んだけれど、毎回感じるのが、子供向けではなく、大人向けの絵本なんじゃないかなということ。
僕の娘にも、『100万回生きたねこ』を何度も読み聞かせしたことがあったんだけど、『すーちゃんとねこ』や『おじさんのかさ』の方が好きみたいなんだ。
愛されるよりも、愛することの方が大切だと言うことを教えてくれる絵本だね。
おすすめの佐野洋子・エッセイ作品
私の猫たち許してほしい

あらすじ
少女時代を過ごした北京、リトグラフを学んだベルリンの生活、猫との不思議なふれあいや花に寄せるひそかな想い。
生きるものすべてをみつめる暖かい目と、ひとそよぎの風にも自分の存在を確かめるするどい知覚力で、著者の生いたちと日常をオムニバス風につづる。
直感し、認識し、理解し、愛され愛そうとするひとりの女性のすぐれた資質がみごとに表現されている。
奔放なタッチで読者の心を魅了する著者のはじめてのエッセイ集。
引用:「BOOK」データベース
感想
佐野洋子先生の生い立ちや、物事の捉え方がよく分かるエッセイだよ。
全て自身の体験談が基になっていて、鋭い感性や観察力が無ければ書けない内容がたくさんあるんだ。
このエッセイを読んでから、絵本作品を読めば、更に深く佐野洋子先生の作品を理解することができると思うよ。
嘘ばっか 新釈・世界おとぎ話

あらすじ
ここに登場のおとぎ話は昔知ったものと大違い。
シンデレラは度外れた美貌と頭脳でママ母を辟易させる野心家。
浦島太郎はただ若いだけの無神経な男。
赤ずきんの真実は驚きです。
「おとぎ話は心の傷」という著者が試みた、26篇の絵入りパロディは、ウソと思いつつホントと頷く、おかしくて怖い現代の寓話です。
引用:「BOOK」データベース
感想
誰もが知っているおとぎ話を、佐野洋子先生の独特の感性で描き直した作品集。
善悪だけで決して割り切ることができない、感情や人間関係について、思わずハッとする視点で描かれているんだ。
大人向けの童話集かもしれないね。
ラブ・イズ・ザ・ベスト

あらすじ
「雨が降るとラーメンが売れる」というタクシー運転手。
美空ひばりのせいで不動産屋になった男。
お中元のポスターを作っていた若き日の篠山紀信。
毛皮のコートの上に座り込んで『大鏡』を読むお姫さまのような美人。
「人をあやめちゃいけないよ」とのたまう小父さん。
人生いろいろあるけれど、どんな時にもラブ・イズ・ザ・ベスト。
読めば励まされること保証付きのエッセイ。
引用:「BOOK」データベース
感想
人生でいろんな経験を重ねてきた、大人に読んでもらいたいエッセイだね。
本の至る所に、佐野洋子先生の鋭く独特な感性を感じられる部分があるから、数々の作品の根っこの部分を理解するのにぴったりの本だと思うよ。
何度も読み返したい、オススメの本。
さいごに
佐野洋子先生の作品は、絵本とエッセイでその魅力が全然違うんだ。
人生において、大切なことをやさしく諭してくれる絵本とは違い、エッセイは歯に衣着せない率直な物言いと、独特な感性が魅力なんだよね。
『100万回生きたねこ』以外にも、子どもから大人まで楽しめる作品がたくさん揃っているのが、佐野洋子作品の魅力だと思うよ。
じゃ、またね。
\忙しくても、耳は意外とヒマしてる/




