こんにちは、いちもくです。
コンサルティングファームへの就職・転職面接で課されることの多い、ケース問題。
コンサルとして仕事をする上で必要な「論理的思考力」や「問題解決能力」などのスキルが備わっているかどうか判断するため、多くのコンサルティングファームの選考で取り入れられています。
ケース問題が出題される「ケース面接」は、通常の面接とは全く違うもの。
事前準備をしておかなければ、限られた時間内に解答を出すのは難しいでしょう。
僕は総合商社の営業マネージャーをしていますが、採用面接でケース問題を出題することが多いんです。
今回は、面接官がケース面接を通してチェックしているポイントと、事前準備として読んでおきたいおすすめのケース面接対策本を紹介します。
ケース面接とは?
ケース問題とは、
「コロナの影響で居酒屋の売り上げが激減していますが、ビフォーコロナの2倍の売り上げを維持するためにはどうすれば良いでしょう?」
といったお題に対して、自ら仮説を立て、それに対する解決策を考えるといった問題です。
日本の商社では、こうしたケース問題が出題されることは稀かもしれません。
戦略系コンサルティングファームや、グーグルなどの外資系企業の採用試験で出題されることが多いようです。
コンサルティングファームに限らず、すべてのビジネスでは、顧客の課題に対して解決策を提示し、それに対する報酬を受け取るという仕組みになっています。
だから採用担当者がケース問題を出題するのは、応募者の「地頭の良さ」を測るため。
どれだけ豊富な知識を持っていても、仕事に活かせなければ役に立ちません。
大切なのは、調べた情報をどのように整理し、スピーディに活用できるかということ。
そんな「地頭力」を判断するのに最適なのが、ケース問題なんです。
ケース面接で見られるポイント
論理的思考力
「ロジカルシンキング」と表現されることも多い、論理的思考力。
ロジカルとは、「論理的な」「筋の通った」という意味です。
つまり論理的思考力とは、物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立てていく思考力のこと。
論理的思考力は、あらゆる問題の解決策を考える場面で力を発揮します。
ケース面接では、応募者がどの程度論理的思考力を持っているかを見ています。
「電車の乗車率を半分にし、売り上げは2倍にするにはどうすればいい?」
なんて問題がいきなり出題されたら、すぐに答えられる人は少ないのではないでしょうか。
でも、ケース問題の解き方はいたってシンプル。
複雑な問題は、これ以上分けることができない程に細かく分解して考えていきます。
「分ける」と「分かる」は同じこと。
論理的思考力があれば、短い時間で問題の本質を見出し、解決策を考えることができます。
コミュニケーション能力
ケース面接では、コミュニケーション能力も見られます。
面接時に、自分の意見や考え方を一方的にしゃべる応募者は意外と多いもの。
でも、ビジネスでは必ず相手がいます。
自分がしゃべりたいことや伝えたいことを話すだけの人は、コミュニケーション能力が高いとは言えません。
- 相手が知りたいこと
- 相手が聞きたいこと
が何なのかを想像して、ポイントを押さえて話ができるかどうかを、面接官は見ています。
思考の柔軟性があるか
ロジカルシンキングが身についていて、コミュニケーション能力がある人でも、他人の意見をまったく聞き入れない人は一定数います。
仕事は、白黒だけで判断できるものではありません。
時にはグレーを選択しなければならなかったり、自分の意見とは異なる提案や意見を採用しなければならないこともあります。
ケース面接では、そんな質問や提案をされたときの頭の回転の速さや、指摘を素直に受け入れられるかどうか見られています。
おすすめのケース面接対策本
東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート
ケース問題とはどのようなものか、具体的にどう回答すればいいのかを、初心者にもわかりやすく解説しています。
問題のレベルは比較的やさしめなので、入門書として最適。
ただし、ケース面接対策としては、本書1冊を読み込むだけでは不十分です。
掲載されている解答例は、あくまでも東大生が考えた模範解答例。
実際の面接では、本書に紹介されている思考プロセスや解答例そっくりに答える面接者が非常に多いんです。
あくまでも、ケース問題の解き方を理解するための最初の1冊として活用するのがおすすめです。
戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策
アメリカの大学生やビジネスマンで、戦略コンサルティング・ファームへの就職・転職を目指す人たちに大人気の本。
アイビー・ケース・システムという、特徴的なフレームワークが紹介されています。
本書にはケース問題が36題掲載されており、本番の面接さながらの面接官と応募者のやり取りが書かれています。
超一流コンサルティング・ファームを目指す人向けに書かれているので、内容は中上級者向け。
ケース問題のレベルも非常に高いので、内容をすべて理解するには時間がかかるかもしれません。
過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
現役戦略コンサルタントが、実際にケース問題を解く際の思考過程が紹介されている本。
フェルミ推定問題が10問、ケース問題が10問の、計20問が収録されています。
模範解答を分析すれば、ケース問題の解き方も自然と身についてくるもの。
出題されている問題の難易度は高めで、解説では基礎的な部分が省略されています。
ケース問題初心者には難しく感じる部分が多いため、中上級者向けの本と言えるでしょう。
戦略コンサルティング・ファームの面接攻略法 マッキンゼーの元面接官が教える秘密のノウハウ
スタンフォード大学出身で、マッキンゼーで活躍したビクター・チェン氏が書いた本。
元面接官の立場から、ケース面接対策について分かりやすく解説しています。
本書のメインテーマは、ケース面接で活用したい「仮説」「イシュー・ツリー」「ドリルダウン分析」「統合」の説明。
戦略コンサルタントの基礎知識から、面接テクニック、思考法、フレームワーク、勉強法まで、全てが詰まった対策本です。
さいごに
コンサルティングファームへの就職・転職面接で課されることの多い、ケース問題。
コンサルとして仕事をする上で必要な「論理的思考力」や「問題解決能力」などのスキルが備わっているかどうか判断するため、多くのコンサルティングファームの選考で取り入れられています。
ケース問題が出題される「ケース面接」は、通常の面接とは全く違うもの。
事前準備をしておかなければ、限られた時間内に解答を出すのは難しいでしょう。
そもそも、採用担当者がケース問題を出題する理由は、応募者の「地頭の良さ」を測るため。
どれだけ豊富な知識を持っていても、仕事に活かせなければ役に立ちません。
大切なのは、調べた情報をどのように整理し、スピーディに活用できるかということ。
そんな「地頭力」を判断するのに最適なのが、ケース問題なんです。
毎日少しずつ対策を進めれば、自然と論理的思考力は高まっていきますよ。
それじゃ、またね。
コメントを投稿するにはログインしてください。