こんにちは、いちもくです。
剣道では、間合いが大切だということを聞いたことはありませんか?
相手との距離が近すぎてもダメですし、遠すぎてもいけません。
自分にとって適切な間合いを取ることで、相手との攻防を有利に進められます。
そんな「間合い」は、剣道だけでなく、漫才のような掛け合いでも大切にされているもの。
相手の「間」を理解することで、自分と相手の適切な距離感を保てるんです。
もう1つ、剣道で大切にされているものがあります。
それが「残心」です。
残心とは、技を終えた後で力を緩めている状態でも、常に相手に意識を払っている状態のこと。
一流の人ほど、普段のコミュニケーションで自然と「間合い」と「残心」が取れているものです。
今回は、対人関係における「間合い」と「残心」の大切さについて解説していきます。
間合いとは
「間(ま)」という言葉は、時間的な距離のことを意味しています。
だから「間合い」とは、自分と相手との空間的な距離のことを指します。
相手との距離を上手に取れる人は、「間に合わせる」ことができる人。
反対に、相手との距離を上手に取れない人は、いつも「間抜け」な結果しか出せていないかもしれません。
この「間合い」は、武道においては自分の命に関わる重要なものです。
芸道でも、演技派俳優・女優と呼ばれる人ほど、間の取り方が上手いもの。
演技が終わった後も、視聴者の印象に残り続けるんです。
「間合いを取るのがうまい人」は、どの分野でも一流になれる人なんです。
コミュニケーションにおける「間合い」
こちらが話をしているのに、自分の話をかぶせるようにして会話を挟んでくる人がいます。
これは、コミュニケーションにおける「間合い」をうまく取れていない状態。
会話では、相手が話し終わった後で、適当な「間」を取る必要があるんです。
「間」を取ることで、相手は「自分の話をちゃんと聞いてくれた」と感じてくれます。
間の取り方が下手な人は、人が話し終わらないうちに話し始めてしまったり、話し終わるのを待ち構えていたかのように自分のことばかりを話し始めてしまいがち。
これだと相手は「いくら話をしても、この人は何も聞いてくれない」と感じてしまいます。
会話では、相手が話し終えた後にひと呼吸置くのが、正しい「間」の取り方。
これができるようになれば、どんな人とも良好な関係を築きやすくなります。
残心とは
残心(ざんしん)とは、武道や芸道で使われる言葉です。
残身、残芯と書くこともあります。
意味は、心が途切れることなく意識し続ける状態のこと。
武道においては、1つの技を終えた後、力を抜いてはいるけれど、相手や技に対して意識を払い続けている状態のことを指します。
芸道でも、1つの動作が終わったからといって、すぐに次の動作に意識を向けるのはいけないとされています。
その場に余韻を残しておけるのが、一流の役者なんです。
コミュニケーションにおける「残心」
目の前の相手と話をしているのに、別なことが気になって心ここにあらず、なんて経験はありませんか?
そんな状態で話をしていると、会話が終わった後でその人の顔を思い出せなかったり、会話の内容が思い出せないこともあるはずです。
会話中は、相手に意識を向けておく必要があります。
別なことに気を取られていたら、相手にもそれが伝わってしまいます。
会話中は、相手に意識を向ける。
そして「もう少しあなたと話をしていたい」と、お互いが思えるタイミングで会話を切り上げるのが「残心」を意識したコミュニケーション術です。
人には「間」が必要
生きていく上では、さまざまな人と関わる必要があります。
家族関係、友人関係、恋愛関係、仕事関係など、多くの人間関係の中で生活しているはずです。
どんな人間関係においても、「間合い」はとっても大切。
家族間や夫婦間で「間合い」が近すぎると、ちょっとしたことで喧嘩になってしまうかもしれません。
逆に、遠すぎると離婚に発展しかねません。
だから人とのコミュニケーションには、適度な「間合い」が必要なんです。
人の間と書いて人間。
どんな人にも、必ず「間」が必要なんです。
それじゃ、またね。
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