こんにちは、いちもくです。
片づけ、と聞くと
- 仕事に関係ない雑務
- わざわざ時間を作ってやることではなく、時間に余裕ができたらやること
といったイメージを持ったりしませんか?
そんな人にこそ手に取ってもらいたい本が「まんがでわかるトヨタの片づけ」です。
本書を読めば、片づけは「仕事」として取り組むべき、大切なことだと分かります。
仕事でチームをまとめる必要のあるリーダーは、
- 売り上げが思うように上がらないから、毎朝の営業会議で課員にげきを飛ばし続けている
- 生産ロスが多いので、ミスをした課員を責め立てる
なんてことをしてしまいがち。
でもそんなチームリーダーこそ、メンバー全員の「片づけ」意識を高めることができれば、本業がスムーズに進み始めること間違いありません。
今回は、そんな「まんがでわかるトヨタの片づけ」の必読ポイントを解説していきます。
「まんがでわかるトヨタの片づけ」のストーリー
バラエティ班のADとして働いていましたが、仕事の内容は雑用に次ぐ雑用ばかり。
でも今回は無事に契約更新となり、あこがれの報道部勤務となりました。
新部署への出勤初日は張り切って出かけようとしますが、朝からバタバタ。
結局、遅刻してしまいます。
そんな由香が働く報道部は、新デスクとして鹿沼友康が就任したばかり。
雑然とした職場環境を改善し、仕事の効率化に取り組みたいと考えています。
由香が鹿沼から最初に依頼された仕事は、水族館の期間限定デートスポットの取材。
もっと報道部らしい仕事がしたいと不満な由香でした。
しかし、そんな簡単な仕事もうまくこなせない由香。
報道部のホープ記者・岡部仁からは「本気で仕事を覚えたいなら、整理整頓からやり直したほうがいい」と、まるで子ども扱い。
見かねた鹿沼デスクが仲裁に入り、
片づけは仕事そのものである
と由香にアドバイス。
果たして由香は、鹿沼デスクの言葉の意味を理解し、仕事をこなせるようになるのでしょうか?
「まんがでわかるトヨタの片づけ」の必読ポイント
片づけないことで生じる「4つの無駄」とは?
片づけができていないと、本来発生しなかったはずの無駄が多く生まれます。
本書では、そんな無駄を
- スペースの無駄
- 時間の無駄
- 間違える無駄
- 取りに行く無駄
という4つの無駄に分けて解説しています。
スペースの無駄
モノの保管には、必ずスペースが必要です。
でも、モノを置くスペースはタダではありません。
たとえば、あなたの自宅のクローゼット。
着なくなった洋服でパンパンになっているということは、家賃のうちのいくらかを、無駄なスペースのために支払っているのと同じことになります。
時間の無駄
多くのモノがあふれていたり、モノを保管する場所が決まっていないと、必要なものを探し出すのに時間がかかります。
たとえば、駅の改札口でパスケースを探してもたついている人がいるとします。
もしかすると、パスケースを入れる場所が毎回違っているために発生しているのかもしれません。
これこそまさに時間の無駄です。
間違える無駄
取引先へ商談へ向かう際、間違った資料を用意してしまったり、うっかり忘れてしまったことはありませんか?
もしも大事な商談だった場合、取り返しのつかない結果になってしまうかもしれません。
取引先だけでなく、上司や同僚からの信頼を失うことにもなりかねません。
取りに行く無駄
あなたの机の周りは、きれいに片付いていますか?
頻繁に使用する書類や文具が取り出しにくかったり、わざわざ遠い場所に取りに行く必要があるとしたら、完全に無駄です。
机の上が不要なものに占拠されていると、仕事の効率は大きく下がってしまいます。
まずは無駄を見逃さない
- スペースの無駄
- 時間の無駄
- 間違える無駄
- 取りに行く無駄
は、1回あたりの時間や影響度は小さいもの。
だから普段気にしていない人がほとんどです。
でも積み重なれば膨大な量の無駄となり、本業の成果を大きく阻害してしまいます。
だから「片付け」は「仕事そのもの」なんです。
逆に考えると、無駄は「宝の山」かもしれません。
片づけをして無駄をなくしていくことで、仕事の効率や品質は大幅に向上できます。
「捨てられない」から「捨てるしくみ」をつくる
モノを捨てられない人の心理とは?
人間は
まずいものは隠したい・目にしたくない
という心理を持っています。
「使うかどうかわからないけれど、とりあえず置いておこう」
というのは、
問題を先送りすることで判断から逃げたい
という心理。
ほかにも、
できれば必要な量やタイミングよりも、余裕を持っておきたい
という心理も働きます。
たとえば、
類似商品カタログを持っていなかったから、顧客へ商談する機会を逃してしまった
なんていう経験は強く印象に残ってしまうため、持っていないというデメリットを回避しようと、余分にものを確保してしまうという行動になるんです。
片づけは習慣にしない限り、永遠に「片付いた状態」にはならない
そもそも片付いている状態とは、いったいどんな状態でしょうか?
それは
- ほしいものを
- ほしいときに
- ほしいだけ
取り出せる状態のことです。
いらないものが混ざっていると、探す時間が無駄になってしまいます。
だからまずは「捨てる」ことから始めるのが大事。
そうはいっても、何を残して何を捨てたらいいのかわからないという人がほとんどではないでしょうか。
それならば「捨てるしくみ」をつくればいいんです。
モノを捨てられないのは「捨てる基準」がないから。
基準があいまいだから、
「いるかもしれないし、いらないかもしれない」
というモノがたくさん発生してしまうのです。
それを毎回、いるかいらないかを判断するのは大変なので、
「とりあえず置いておこう」
という放置も生まれてしまいます。
捨てる基準としては、
- いま使うもの
- いつか使うもの
- いつまでたっても使わないもの
にまずは分けてみるのがおすすめ。
トヨタでは、1週間たっても誰も手を付けないものは「不要なもの」と判断して処分する部署もあるほどです。
「いるもの」と判断したものでも、期限を決めて保管し、期限が過ぎても使われないようであれば処分する。
そんな仕組みをつくることが重要なんです。
最初は多少ゆるい基準でも、まずは設定することが重要。
一度決めた基準だからといって、ずっとそのままの形である必要はなく、少しずつ改善していけばいいのです。
さいごに
本書ではほかにも、
- モノが溜まらないしくみをつくる方法
- 人の動きを助ける配置で整理する方法
- 整頓の理想「考えなくても見つかる・元通りにできる」しくみをつくる方法
などが紹介されています。
片づけ、と聞くと
- 仕事に関係ない雑務
- わざわざ時間を作ってやることではなく、時間に余裕ができたらやること
といったイメージを持ってしまいがち。
「まんがでわかるトヨタの片づけ」を読めば、片づけは「仕事」として取り組むべき大切なことだと分かります。
仕事でチームをまとめる必要のあるリーダーにこそ、読んでもらいたいおすすめの本ですよ。
それじゃ、またね。
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