こんにちは、いちもくです。
「あなたは今、幸福ですか?」
と聞かれて、「はい」と答えられる人はどのくらいいるのでしょうか?
あなたが今日本に住んでいるのであれば、
- 治安
- 経済
- 豊かさ
など、多くの面で恵まれているはずです。
だから日本に生まれたということは、それだけで幸福なはずです。
だとしたら、幸福な人生をどうつくりあげていくかは、すべてあなた次第になります。
そんな幸福について、具体的かつ分かりやすく解説してくれている本が幸福の「資本」論です。
著者の橘玲さんは、本書のプロローグで次のように述べています。
あなたがいまここに存在することがひとつの奇跡
人は幸福になるために生きていますが、幸福になるようデザインされているわけではありません。
だからこそ、幸福に生きるための土台を設計するための方法を、本書を通じて学ぶ必要があるんです。
今回は、幸福の「資本」論の必読ポイントを詳しく解説していきます。
幸福の条件

幸福を手に入れようと思ったら、まずはしっかりとした土台が必要になります。
たとえるなら、家を建てるのと同じ。
脆弱な土台の上に無理やり建てた家は、いずれ崩れてしまいます。
ではどうすれば、しっかりとした土台をつくることができるのでしょうか?
本書では、人が幸福であるための3つの条件と、それぞれの条件に対応した土台を「人生を支える3つの資本」として、次のように定義されています。
人が幸福であるための条件 | 人生を支える資本 |
自由 | 金融資産 |
自己表現 | 人的資本 |
共同体=絆 | 社会資本 |
これをもう少しわかりやすくすると
金融資産 | 財産 |
人的資本 | 働いてお金を稼ぐ能力 |
社会資本 | 家族や友達などのネットワーク |
となります。
つまり、
- 幸福の条件は、3つの資本によって決まる
- 土台「人生を支える3つの資本」の上にどのような家を建てるかは、それぞれの価値観で決めればよい
ということです。
これが、本書の結論になります。
3つの資本の積み上げ方
自由のための「金融資産」

金融資産、すなわちお金は、自由の土台となるものです。
お金がなければ、自由とは言えません。
ここでいう自由とは、経済的自由のことで、金銭的不安から解放された状態のことです。
ではなぜ、お金が自由の土台となるのでしょうか?
その理由は、組織や会社に生活をゆだねている状態では、納得がいかないことがあっても言いたいことも言えず、やめることもできないからです。
組織や会社の言いなりになって生きるのは、自由ではない状態。
十分な金融資産があれば、気に入らないことがあれば言いたいことを言え、辞めることもできます。
そんな自由の土台になる「金融資産」を増やすためには
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 資産を上手に運用する
という3つの方法が考えられます。
とはいえ、収入を増やすのは簡単ではなりません。
利回りの低い日本では、運用による収益も期待できません。
そこでまずは、支出を減らすことから始めるのがおすすめです。
自己実現のための「人的資本」

人的資本とは、お金を稼ぐ能力のことです。
人の働き方は、大きく2つに分けられます。
- クリエイティブクラス
- マックジョブ
の2つ。
クリエイティブクラスとは、
クリエイター | スポーツ選手、アーティストなど |
スペシャリスト | 医者、弁護士など |
のこと。
マックジョブとは、マニュアル化された責任を伴わない仕事(アルバイトなど)のことです。
働く力が強い、人的資本の大きい働き方はクリエイティブクラスになります。
また、人は働くことに対して、無意識のうちに2つの目標を設定しがちです。
- より多くの富を手に入れること
- 自己実現をすること
この2つの目標を同時に叶えられるのが、理想の働き方になります。
では、どうやってそんな働き方を実現すればよいのでしょうか?
その答えは、
好きなことに人的資本のすべてを投入する
ことです。
人は好きなことであれば時間を忘れて没頭し、得意なこと(スペシャリスト)に近づくことができます。
つまり、人的資本を大きく育てるには、好きなことへの一点集中がもっとも効率が良いんです。
幸福のための「社会資本」

社会資本とは、人間関係・つながりのことです。
社会資本には、「金融資産」や「人的資本」にはない重要な役割があります。
それは
幸福は「社会資本」からしか生まれない
ということです。
たとえ巨万の富を手に入れても、そのことを知っている人がいなければ、単なる紙切れでしかありません。
そんな幸福と直結する「社会資本」は、人間関係の濃淡差から3つに分類できます。
愛情空間 | 最も大切な関係(家族、恋人) |
友情空間 | 親しい友達 |
貨幣空間 | 漠然とした他人の世界 |
幸せのためには、
小さな強いつながり | 家族や恋人 |
大きな弱いつながり | 必要な時にだけ集まって協力し合う関係 |
という人間関係を構築するのが理想的です。
これが実現できれば、わずらわしい人間関係から解放され、本当に大切な人とだけの関係を大事にすることができます。
さいごに
「あなたは今、幸福ですか?」
と聞かれて、「はい」と答えられる人はどのくらいいるのでしょうか?
あなたが今日本に住んでいるのであれば、
- 治安
- 経済
- 豊かさ
など、多くの面で恵まれているはずです。
だから日本に生まれたということは、それだけで幸福なはずです。
だとしたら、幸福な人生をどうつくりあげていくかは、すべてあなた次第になります。
そんな幸福について、具体的かつ分かりやすく解説してくれている本が幸福の「資本」論です。
本書の中に書かれている
幸福な人生を目指して頑張っているときが、最も幸
という一言が、なんとも深く胸に刺さります。
それじゃ、またね。




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