【書評】図解モチベーション大百科|心理・行動実験に裏付けされた、読みやすいおすすめのビジネス書

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いちもくです。

僕は商社で営業の仕事をしているのですが、普段取り扱っているのは、1万点を超えるアイテムです。

以前はそれぞれの商品の魅力を、興味を持ってくれそうな取引先に1つずつ紹介していました。

でも最近は、商品の魅力を紹介するのではなく、売り方のテクニックや営業ノウハウを提供するスタイルに変えてみました。

そんな営業スタイルに変えてから、毎月の売り上げ成績が大幅に上がってきたんです。

営業スタイルを変えるに当たって、何冊かの本を参考にしましたが、一番参考になったのが、この『図解モチベーション大百科』。

心理・行動実験に裏付けされた実例が数多く紹介されていて、実践に役立てやすい内容がふんだんに盛り込まれているんです。

 

図解モチベーション大百科とは

 

モチベーションとは、人が行動を起こす時の原因や動機の事です。

組織の中では、仕事への意欲の事を指します。

この意欲を持つことや引き出すことを、動機づけと言います。

人間のモチベーションについて科学しているのが、本書図解モチベーション大百科。

感情と行動のメカニズムに関する具体例や実例が、100例掲載されています。

 

図解モチベーション大百科の構成

図解モチベーション大百科は

  1. 動機づけ
  2. 人材育成
  3. 目標設定
  4. 意思決定
  5. 人脈づくり
  6. 自己管理
  7. 発想転換

の7つの章で構成されています。

それぞれの章は、更に細かく分かれています。

例えば動機付けの章には、次のような理論や法則がまとめられています。

  1. 目標勾配 ゴールを間近に感じさせる
  2. キャンディ効果 スモールプレゼントをする
  3. 消費ゴール 報酬を予定する
  4. 自問式セルフトーク 自分にもお伺いを立てる
  5. マインドセット 価値観と行動を結びつける
  6. 内発的動機付け 報酬は1つにする
  7. 小分け戦略 手数を増減させる
  8. 同調状態 動きを合わせてから、取り掛かる
  9. 課題の妥当性 噂に気を付ける
  10. 証明型と習得型 当人比で評価する

7つの章、及びそれぞれの章の小分類で、モチベーションを維持したり、向上するためのテクニックが詳細に紹介されています。

 

本書より抜粋【動機づけ 目標勾配】

本書で紹介されている理論や法則は、とても具体的で分かりやすく書かれています。

たとえば、本書P22.23に紹介されている「動機づけ 目標勾配」の項目では、相手にゴールを間近に感じさせるための実験内容や具体的手法が紹介されています。

あるコーヒーショップで、スタンプカードを使った実験を行った。

【Aパターン】 コーヒーを10杯飲むと、1杯無料になる

【Bパターン】 コーヒーを12杯飲むと、1杯無料になる。ただしスタンプは最初から2個押してある。

結果、Bパターンのスタンプカードを渡された人達は、Aパターンのスタンプカードを渡された人よりもはるかに多く、無料の1杯を手に入れた。

A・Bパターンのどちらも、残りあと10個のスタンプが必要という事実には違いがありません。

でも、Bパターンの既に2個スタンプが押された状態の場合「6分の1進んでいる状態」という捉え方に変化します。

目標までどれくらい遠いかという事よりも、どれくらい近いと感じるかが重要だと解説されています。

 

読んで感じた「図解モチベーション大百科」の魅力

ビジネスの現場で応用できる、モチベーションについて解説されている

本書で紹介されている心理・行動実験は、スタンフォード大やハーバード大、コロンビア大、プリンストン大、ペンシルバニア大など、一流の大学研究機関で行われたものばかりです。

そんな心理・行動実験が100例紹介されています。

100の実験は、単なる机上の空論ととしてではなく、ビジネスの現場で応用できるモチベーション理論として解説されています。

 

アンソニー・ロビンスから直接指導を受けた著者

『図解モチベーション大百科』の著者は、株式会社オープンプラットフォーム代表取締役の池田貴将さん。

リーダーシップ・行動心理学の研究者です。

池田さんは、早稲田大学在学中に渡米した際、アンソニー・ロビンスから直接指導を受けたことがあります。

その際学んだノウハウを、日本のビジネスシーンで活用しやすいものにアレンジしたものが、この本の中にふんだんに盛り込まれています。

たとえば、本書の動機づけの章にも、アンソニー・ロビンスの提唱する6つのニーズが紹介されています。

人を動かすニーズは6つあって

  1. 安定感 今までと同じように生きていきたいというニーズ
  2. 変化 今までとは違った経験をしたいというニーズ
  3. 重要感 誰かから特別な存在と思われたいというニーズ
  4. つながり 周囲との一体感を感じたり、誰かに愛されたいというニーズ
  5. 成長 常に自分が成長していきたいというニーズ
  6. 貢献 誰かの役に立ちたいというニーズ

これらのニーズのうち、人間誰しも2つの強いニーズを持っていると書かれています。

相手の強いニーズが何なのかを知れば、提案や交渉に効果的だと解説されています。

6つのニーズを理解すれば、モチベーションを維持したり向上させる方法が明確になってきます。

 

読みやすいデザイン

それぞれの理論や法則は、左右見開き2ページに、1つずつまとめられています

左のページには実験の概要やその結果が紹介されていて、右のページにその実験結果についての詳しい説明が書かれています。

1つの理論や法則が、無駄のないシンプルな文章で解説されているので、短時間で読み終える事ができるんです。

フォントやイラストもオシャレでシンプルなので、読みやすくて理解しやすい内容になっています。

 

事例が豊富で辞書のように活用できる

図説モチベーション大百科には、100もの心理・行動実験が紹介されています。

しかもすべて、図解入りで分かりやすくまとめられているんです。

100もの行動心理や行動実験が、図説で分かりやすくまとめられているというのは、他の本にはない魅力です。

 

読んで感じた「図解モチベーション大百科」の気になる点

実際の研究者の意図とは異なる解説もある

本書の中に「図解モチベーション大百科とは?」という、本の概要について書かれたページがあります。

そこには

編著者による説明は、ビジネスの現場に沿うように解釈された独自のものであり、実際の研究者の意図とは異なる場合があります。

と書かれています。

様々な心理・行動実験の結果を、現代のビジネスシーンに応用しようとした場合、実際に研究を行った研究者の意図とは異なる解説になっているものもあるようです。

あくまでも、現代のビジネスに活用するためのテクニックとして、本書の内容を理解するのがいいのかもしれません。

 

僕なりの『図解モチベーション大百科』の活用方法

僕は1万点を超える商品を取り扱う営業の仕事をしているのですが、

「それぞれの商品の魅力を紹介していく営業」

から、

「この商品を売りたい、買いたい」と思ってもらえるような売り方のテクニックや営業ノウハウを提供するスタイル

に変えてみました。

営業スタイルを変えてから、毎月の売り上げ成績が大幅に上がったんです。

この『図解モチベーション大百科』に掲載されている、心理・行動実験は、僕の仕事環境にそのまま使えるものはあまりありませんでしたが、応用できるテクニックや事例はたくさんあったんです。

人が「売りたい」「買いたい」と行動する動機づけや、購買へのモチベーションを高めるための本質的な部分を、この本から学ぶことができました。

本質部分を理解すれば、あとは自分の環境に合わせて応用していくだけなんですよね。

『図解モチベーション大百科』は、モチベーションについて分かりやすく解説されている本なので、この本を読めば、誰でもモチベーションの本質を理解することができると思います。

 

さいごに

『図解モチベーション大百科』を読むと、モチベーションにはちゃんとした法則があって、しかもそれは行動でコントロールできるということに気づけます。

自分自身のモチベーションを上げるためのヒントはもちろん、他人のモチベーションを上げるためのヒントも、この本にはたくさん散りばめられています。

人間誰しも、基本的に自分自身にしか関心がないのかもしれません。

だからこそ、相手が興味を持っている内容を優先させる必要があるんです。

これが、円滑なコミュニケーションのポイントなのかもしれません。

一度読んで終わりにする本ではなく、普段の仕事や家庭生活においてモチベーションを上げたい時に、必要な項目を読み返してみるといった、辞書的な使い方がオススメな本です。

人を動かすヒントがふんだんに盛り込まれた、『図解モチベーション大百科』。

 

読んでおいて絶対に損はない本だと思います。

ではでは。

 

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