【書評】『ちょっと今から仕事やめてくる』|仕事が辛くて死にたくなったら読んでほしい、心を軽くしてくれる物語

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やあ、いちもくだよ。

今日は誰にも邪魔されずに作成したい資料がいくつかあったから、会社の近くの喫茶店で資料を作成していたんだ。

たまには喫茶店で仕事をするのもいいね。

普段とは違った雰囲気の中で仕事ができたからか、思いのほか早く片付いたんだ。

予定よりも早く終わったから、コーヒー飲みながら本を読んで帰ろうと思ってね。

何か面白そうな本はないかと探してみたら、読みやすくて感動できると評判の本をAmazonで見つけたんだ。

早速Kindleにダウンロードして読んでみたよ。

今回読んだ本、仕事で悩んだことがあるサラリーマンであれば、多くの人が共感できる本だと思うよ。

 

あらすじ

主人公の隆は、就職活動で採用された中堅企業の印刷会社に入社するんだ。

隆が入社した会社は、パワハラと長時間の違法労働が横行する、いわゆる「ブラック企業」。

過酷な労働環境の中、徐々に心身が疲弊していく隆は、ある日無意識に電車のホームから飛び込もうとしてしまうんだ。

間一髪のタイミングで、小学校の同級生だったという「ヤマモト」と名乗る若者に助けられる隆。

駅で出会ったのがきっかけとなり、その後も何かと気にかけてくれる「ヤマモト」。

でも、隆はどうしても「ヤマモト」のことが思い出せないんだ。

ある時、同級生だった本物の「ヤマモト」はニューヨークで働いていて、目の前の「ヤマモト」は赤の他人であることを知った隆。

目の前にいる「ヤマモト」とは、一体誰なのか。

謎が深まるばかりだけど、ちょうどその頃、隆は社内で孤立し、新進の疲弊はピークに達するんだ。

あわや自殺寸前のところまで追い込まれるんだけど、そこへ現れたのは、またしてもヤマモト。

そこから物語は、一気に感動のクライマックスへ向かうんだ。

 

物語の最初のポイント「退職フラグ」

物語は、隆の1年先輩であるアメフト部主将の橘先輩の様子から始まるんだ。

橘先輩は、新卒で就職してわずか3か月で「サザエさん症候群」にかかってダウンしてしまうんだよね。

大学ではバリバリの体育会系で活躍した先輩が、たった数か月で心身を疲弊してしまう様子を見た隆は、

「社会に出てから一番重要なのは、体力でも、我慢強さでもない。頭の良さだ」
とポロリと発言するんだ。

隆は、大学では社交的な方だったんだ。

でも、就職したブラック企業での長時間残業やパワハラで、隆も心身を疲弊することとなってしまい、就職後6か月で飛び込み自殺を考えるまで追い込まれてしまう事になるんだ。

僕も大学卒業後、営業の仕事をずっと続けてきたんだ。

転職は2回したことがあるけれど、残業が多かったり、営業ノルマのプレッシャーがきつい職場で働いたこともあったんだよね。

僕の場合は、体調を壊す程ストレスを感じることは無かったんだ。

でも、ストレスをうまくコントロールできないと、精神的に追い込まれてしまうことは多いと思うんだ。

こればかりは、経験したことがないとその辛さはわからないと思うよ。

そういった意味で、隆はブラック企業の本当の辛さや大変さが分かっていない、社会人としては未熟な部分があったのかもしれないね。

 

物語の2つ目のポイント「追い込まれたからといって、身勝手な行動は絶対にしてはいけない」

長時間残業やパワハラで疲弊した隆は、電車のホームから飛び込んでしまおうとするくらい追い込まれるんだ。

そんな状況になったら、周囲の家族や友人のことを考える余裕がある人は、ほとんどいないんじゃないかな。

でも、小説の登場人物である「ヤマモト」は、隆にこう言う場面があるんだ。

「なあ、隆。お前は今、自分の気持ちばっかり考えてるけどさ。一回でも、残された者の気持ち考えたことあるか?なんで助けてあげられなかったって、一生後悔しながら生きていく人間の気持ち、考えたことあるか?」

自殺したいと思うくらい心身ともに追い込まれたとしたら、一旦仕事を辞めるか、会社を休んでみるのもいいのかもしれないね。

残された家族は、一生後悔し続けることになってしまうからね。

 

物語の3つ目のポイント「逃げちゃ駄目? いやいや、逃げてもいいんじゃね?」

極度のストレスにさらされ続けたら、うつ状態になってしまうことだってあると思うんだ。

一度うつになると、回復するまで時間がかかる場合が多いと思うんだよね。

僕の働いている会社にも、数年前にうつ状態になってしまい、休職と復職を繰り返している親しい友人がいるんだ。

本人は、凄く辛いと思うよ。

復帰しても、依然と同じように仕事をこなせない事が多かったから、焦りを感じることが多いって言っていた事があったんだ。

「焦らずのんびりやろうぜ」

なんて声をかけても、本人にとってはなんの励ましにもならない場合もあると思うんだ。

本人は、早く職場復帰して働きたいと考えているわけだからね。

心身が疲弊し、自殺を考えるまで追い込まれる前に、「仕事を休む」「仕事を辞める」といった選択肢を選ぶのが理想なのかもしれないね。

今の仕事を辞めたからって、すぐに死んでしまうような事は無いと思うんだ。

仕事も大事だけれど、それ以上に心と体を健康に保つことの方が大切なんじゃないかな。

 

物語の4つ目のポイント「真面目な人ほど読んでほしい物語」

「そんなこと言っても、簡単に仕事を辞められるわけないでしょう」

「他人事だと思って言うけれど、じゃあ誰に相談すればいいの」

なんて人ほど、この本を手に取ってもらいたいと思うんだ。

「仕事とは何ぞや」

といった人生哲学や持論を持つことも大切かもしれないけれど、この本のタイトルのように「ちょっと今から仕事やめてくる」という、かるーいノリで仕事に対して向き合うことができれば、過労死や自殺といった最悪の選択を選んでしまう人は、少なくなると思うんだ。

 

物語の5つ目のポイント「テクニックよりも、心に響く小説」

著者の北川恵海さんは、本作がデビュー作なんだ。

良い意味で荒削りな文体で、ベテラン作家の作品のように、思わず唸ってしまうような技法で書かれているわけではないんだよね。

でも、この作品の魅力は、その飾らない粗削りな部分にあると思うんだ。

下手に優れた技巧で表現するよりも、著者が何を伝えたいかがズドンと伝わってくる小説だよ。

僕が感じた、著者が伝えたいことは「仕事ごときで死ぬんじゃない。絶対にいいことあるから、生きろ!」っていう、熱い想いなんじゃないかな。

 

さいごに

「仕事が辛くて、死んだほうがよっぽどマシ!」

なんて悩んでいる人は、この『ちょっと今から仕事やめてくる』という本を一度読んでもらいたい気がするんだ。

自己啓発書を10冊読む時間があったら、この本1冊読む方が価値があると思うよ。

普段本を読まない人でも、2時間もあれば読み終えることができると思うんだ。

読み終わると、大抵の人は気づくんじゃないかな。

一番大切なのは、自分自身の健康だってことを。

そして、自分を支えてくれる家族や友人は、仕事より何倍も大切だってことを。

死んだら、それで何もかもおしまい。

どうしても死にたくなったら、1000円握りしめて書店に行き、『ちょっと今から仕事やめてくる』を買って、2時間かけて読んでみるのがいいと思うよ。

仕事なんかで死ぬ必要は、微塵もない訳だからね。

絶対に、生きてください。

じゃ、またね。

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