こんにちは、いちもくです。
有川浩先生の小説は、何といっても爽やかな読後感が魅力だと思いませんか?
自衛隊を舞台にした「海の底」や、王道のラブストーリー「植物図鑑」など、作品ジャンルが幅広いのが魅力。
どの作品も読みやすく、メディアミックスされている有名作品が多いのが特徴です。
今回は、そんな有川浩先生の作品の中から、特に面白いおすすめ作品を紹介していきます。
有川浩作品の魅力
有川浩先生は、高知県出身の1972年生まれ。
園田学園女子大学を卒業後、2003年に『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞し、翌年作家デビューします。
デビュー作から3作続けて、自衛隊と未知の物体・生物との接触をテーマにした、SF色の強い作品を発表。
その後、2006年には大人気シリーズとなる『図書館戦争』がスタートします。
このシリーズでは、「図書隊」という架空の軍事組織が登場します。
有川先生の初期の作品は、ミリタリー色が強いのが特徴です。
その後2008年に発表された『阪急電車』や、翌年発表された作品『フリーター、家を買う』、2011年発表の『県庁おもてなし課』は次々と大ヒット。
ドラマや映画など、映像化されています。
そんな日超人気作家・有川先生は、インタビューで自作のことを「大人向けのライトノベル」と語っています。
有川浩先生の作品には、爽やかな恋愛要素が随所にちりばめられており、読むと思わず胸が締め付けられるんです。
面白いおすすめの有川浩作品
塩の街
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。
塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしてました。
その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。
世界の片隅で生きる2人の前に、様々な人が現れ、消えていきます。
そんなある日、「世界とか、救ってみたくない?」と、そそのかすようにささやく男が、運命を連れてやってきます。
「自衛隊三部作」と呼ばれる3作品の中の、記念すべき第1作目の作品。
有川浩先生のデビュー作です。
短編で構成された1冊なので、サクサクと読み進めることができます。
図書館戦争
公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代社会。
高校時代に出会った、図書隊員を名乗る王子様の姿を追い求め、行き過ぎた検問から本を守るための組織・図書隊に入隊した1人の少女がいました。
不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されることになったのですが、破天荒な言動で周囲から浮いた存在に。
敵は合法国家機関。
相手にとって不足なし。
正義の味方が、図書館を所狭しと駆け巡ります。
三匹のおっさん
還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!
定年を迎えて一念発起した剣道の達人・キヨ、経営する居酒屋も息子に任せられるようになってきた柔道の達人・シゲ、遅くできた一人娘を溺愛する町工場経営者で機械をいじらせたら右に出るものナシの頭脳派・ノリ。
かつての悪ガキ三人組が結成した自警団が、痴漢、詐欺、動物虐待などご町内にはびこる悪を成敗します。
その活躍はやがて、キヨの息子夫婦や孫の祐希、ノリの愛娘・早苗らにも影響を与えることになります。
おっさん達の活躍が、とにかく痛快な作品です。
シアター!
根強いファンは多いのですが、実は解散の危機が迫っていました。
その理由は、お金がないから。
劇団が抱えている負債総額は、なんと300万円。
劇団主催の春川巧は、悩んだ挙句兄の司に泣きついて、劇団の未来を繋ぎます。
しかし司は、巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出すことに。
新星プロ声優・羽田千歳が加わり、一癖も二癖もある劇団員は十名に。
そして鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされます。
果たして劇団に、明るい未来はあるのでしょうか。
阪急電車
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人でした。
片道わずか15分のローカル線で起きる、小さな奇跡の数々。
乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれていきます。
恋の始まり、別れの兆し、途中下車。
人数分のドラマを乗せた電車は、どこまでもは続かない線路を走り続けます。
往路では「人との別れ」が生まれ、そして復路で「人との出会い」や「恋の始まり」が生まれる、阪急電鉄今津線。
読むとほっこり幸せな気持ちになれる作品です。
フリーター、家を買う。
就職先を3ヵ月で辞めて以来、自堕落気儘に親の脛を齧って暮らす「甘ったれ”25歳」。
そんな自由な生活を送っていた主人公だが、母親の病を機に一念発起。
バイトに精を出し、職探しや大切な人を救うために奔走しはじめます。
本当にやりたい仕事とは何なのか。
自問自答しながら成長する過程と、壊れかけた家族の再生を描く、愛と勇気と希望が結晶となった長編小説です。
県庁おもてなし課
とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。
若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、人気作家に観光特使を依頼します。
しかし作家から浴びせられた言葉は、「バカか、あんたらは」。
いったい何がダメなのか見当もつかない掛水でしたが、少しずつその言葉の意味が分かり始めます。
どうすれば「お役所仕事」から抜け出して、地元に観光客を呼べるのか。
悩みながらもふるさとに元気を取り戻すべく、奮闘する掛水とおもてなし課の奮闘記です。
ヒア・カムズ・ザ・サン
出版社で編集の仕事をしている真也には、特殊な能力がありました。
それは、手に触れた品物や場所に残された人間の記憶が見えるという能力。
品物に残された記憶が強ければ強いほど、何年経っても鮮やかに見えるんです。
ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ向かいます。
カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのでした。
父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言うのですが、真也の目には全く違う景色が見えていたのでした。
さいごに
有川浩先生の小説は、何といっても爽やかな読後感が魅力です。
自衛隊を舞台にした「海の底」や、王道のラブストーリー「植物図鑑」など、作品ジャンルが幅広いのも特徴。
メディアミックスされている有名作品が多いので、どの作品から読んでも読みやすくて面白いですよ。
それじゃ、またね。